10代から70代まで?警備員の年齢層はどんな感じ?

目次

はじめに

今の日本では、少子化問題や高齢化の問題など、年齢に関する社会的な問題が様々あります。

その中で、街で見かける警備員として働いている人達は、他の業種と比べても、高齢の方が多いと思われています。

その反面、現金を輸送する警備員や、イベント会場などで誘導を行う警備員などでは、若い警備員が働いているような印象があります。

実際に警備員として働く人達の年齢層は、幅が広いのか?また警備員は高齢者が働いても体力的に大丈夫なのか?ここでは警備員の年齢に関することについて、詳しく検証し説明していきます。

警備員の年齢層は?

まずは全国で働いている警備員数約59万人を、年代別の割合を表したデータです。

30歳未満 10.5%

30~39歳 21.5%

40~49歳 15.2%

50~59歳 19.3%

60~64歳 13.1%

65~69歳 14.1%

70歳以上 17.9%

参考:警視庁生活安全局生活安全企画課

この統計を見て感じるように、全体的に約10%~約20%の間で偏りの無い数字が並んでいます。このことから警備員は、どの年齢層でも偏りが無く、若い人から高齢者まで幅広いことが分かります。

この中で高齢者層と言われる年代は、また65歳以上の14.1%と70歳以上の17.9%を合わせれば、32%となり、3人に1人が高齢者となります。

この数字は日本全国の就業者全体から考えた場合、総務省統計局が出しているデータによれば、65歳以上の就業者数912万人に対して、就業者の総数6,667万人という数字で比率を出すと、就業者の内13.7%が65歳以上であるのが分かります。

参考:総務省統計局

このことから比較しても、警備員の高齢者が占める割合は、非常に高いと言えます。

高齢者に関しては、その予備軍となる60歳~64歳を加えると、60歳以上の年齢の層では、45.1%と半数近くを占めていることになります。

今後警備員における高齢化の占める比率が、益々伸びることが確実であり、それに併せて警備員の高齢化が進むことも、予想されます。

一方若年層では、18歳以上が警備員として働ける年齢になります。18歳未満の人は警備員として働くことは出来ないと、警備業法に定められていて、30歳未満の年齢層と言うのは、実際には「18~29歳」と言う表現が当てはまります。
年齢層

年代ごとのおすすめ警備業務

どの仕事にも当てはまりますが、体力面、勤勉面、意識面など年齢層によっては違ってきます。

また警備の業種によっても、年齢層ごとに向き不向きがあります。ここでは3種類の年齢層に分けて、どの層がどの警備の業種に向いているのか説明していきます。

まず年齢層の区分と特徴は下記の通りです。

・若年層(30歳未満) 大学生がするようなアルバイトとしても業務が可能。動きが機敏で体力がある。社会経験が少ない。

・中間層(30歳代~50歳代) 特徴は最も働き盛りの年齢層となり、長期的に責任のある業務を任すことが出来る人。

・高齢層(60歳代以上) 特徴は会社を退職し再就職した人など、真面目に勤務してもらえる。動き回ることが多い現場よりも、動きの少ない現場が適している。

その次に警備の業種は下記の通りです。

・1号警備 施設警備と言われる業務になります。スーパーマーケットや学校、会社といった施設で、警備員が常駐し、出入り管理や施設内の見回りなど、施設の保安を担当する警備です。

警備員を常駐すること無く、機械による通報がなった場合駆け付ける機械警備もここに含まれます。

・2号警備 交通誘導警備や雑踏警備と言われる業務になります。道路工事や工事現場での車両の誘導を行うことや、花火大会やスポーツイベントなど人が集まる場所での、雑踏警備を行います。

・3号警備 貴重品運搬警備と言われる業務です。現金や貴重品など、悪意のある者に奪われないように、目的地まで安全に運ぶ業務です。

・4号警備 要人の身辺を警護する業務になります。政治家やVIPの身を守るため、力が強く、俊敏に動ける人が適している業務です。

以上のように、警備の業務は様々あります。

まず若年層が適している警備としては、2号警備になります。

2号警備が必要とされる主な場所は、ショッピングモールや、テーマパーク、遊園地、高速道路のサービスエリアなどがあります。特徴としては平日よりも土日祝日の方が人が多く集まるために、警備会社としては、通常の日よりも多くの警備員を動員しなければなりません。

これらの場所を警備することは、雑踏警備と呼ばれています。警備員の人数に変動があるため、大学生のアルバイト警備員であれば、平日は学校に通い、学校の授業の無い土日祝日に、動員できるため、若年層が適しています。

但し全員を若年層のアルバイト警備員とすると、何か事故があった場合のことが心配です。そのため要所要所で責任のある中間層警備員や高齢層警備員を配置する必要があります。

また夏は暑く、冬は寒いこともあり、交通誘導警備も、体力があり、よく動く若年層の方が適しています。

企業の財産を守る1号警備や3号警備、要人の生命を守る4号警備では、警備を行う上で、ある程度の実績があり、責任のある中間層の方が、若年層が行うよりも適しています。

若年層や中間層の正社員として警備会社に就職している人は、常時働けて、収入が安定している1号警備から4号警備まで、どの警備業務でも適しています。

反対に高齢層は、3号警備や4号警備では、体力や俊敏さが必要となってくるため、どちらかと言えば、1号警備における施設の警備や、2号警備における工事現場の方が適しているようです。

1号警備や2号警備では、重いものを持つことや、動きが少なくて済むことなどから、高齢者に適していると言えます。
年齢層

幅広い年代が働ける理由

高齢の警備員が働ける理由として、重いものを持ち上げる力や、素早く動けるような俊敏さが必要ではないことが、理解してもらえたと思います。その他にも高齢者が適している理由がいくつかあります。

その理由の1つに、警備会社自体の、人手不足と言うことが挙げられます。特に年に一度の花火大会のようなイベントには、通常業務を行っている警備員だけでなく、臨時で多くの警備員を動員しなければなりません。

そのため警備会社としては、人数の調整のために、猫の手も借りたいと言う状態になり、若年層のアルバイト警備員や高齢の警備員を必要とするのです。

また別の理由として、施設や工事現場での警備員は、物腰が低い高齢者の方が良い場合があります。物腰の低い人というのは、長年の社会経験から、人との接し方に慣れているから出来ると言うこともあります。

人との接し方に慣れていない若い警備員よりも、高齢の警備員が、施設や工事現場の入り口に立って、訪問者や近隣住民の人に対して、物腰を低く接することは、安心感を与え、その施設などへの印象も良い方向へと変わります。

まとめ

ここまで警備員の年齢層について説明を行ってきました。警備員の仕事は、高齢者になっても仕事が出来るということで、高齢化社会にマッチしている業種であることが分かります。

また年齢層も幅広いことで、警備の業種によっては、大学生やアルバイトを含む若年層から、高齢者まで、自分の能力に合った警備の仕事につけるのも、警備業務の特徴でもあります。

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