今警備員として働いている人で キャリアや年収を上げるにはどうすればよいか気になる人もいるかもしれません。
基本的に業務への姿勢は
「実務経験を積むこと」
「警備業関連の資格をとること」
と言われています。
しかし具体的な方法を問われると分からないものです。そのような疑問を解決するため、警備員の人だけでなくこれから警備員を目指す人に対しキャリアや年収をアップさせる方法、キャリアパスの概要について分かりやすく解説していきます。
必ず参考になりますので、最後までぜひご覧ください。
警備員キャリアアップには実務経験が必須
まず警備員でキャリアアップを目指す人は実務経験が必須です。警備業の経験を実際に自ら積み、現場での作業状況や実務内容を覚えていくことが重要です。
特に、キャリアアップを目指している人や管理者になりたい人には不可欠です。
警備員には特別な免許など必要なく警備業務が未経験の人でも就業でき、中途採用で警備員になる人も非常に多いです。ですので、警備員に転職する場合も新卒でないから経験がないからと心配する必要はありません。
しかし、キャリアアップを目指す場合実務経験が必須なのは、警備業界も他の業界と同じだと言えます。
警備員のキャリアアップに必要な資格
警備員のキャリアップには実務経験だけでなく資格も必要です。
必要な主に国家資格は警備員指導教育責任者、機械警備業務管理者、警備業務検定の3つが挙げられます。
警備員指導教育責任者は、警備員を指導する役目である教育者になるのに必要な資格です。そして警備業法にも警備業の事業所に1人は配置しなければならない旨の記載があります。
さらに業務区分ごとに1人は置くことが義務付けられています。
業務区分とは第一号警備、第二号警備、第三号警備、第四号警備と分かれており、同じ警備員でも各業務区分ごとに行う業務種類や役割が異なります。
また機械警備業務管理者は、センサーや監視カメラなどの機械警備業務を管理する人で、この機械警備業務を実施している警備会社の営業所にも機械警備業務管理者を配置することが義務付けられています。
そして警備業務検定は6種類あり
・施設警備業務検定
・交通誘導警備業務検定
・雑踏警備業務検定
・貴重品運搬警備業務検定
・核燃料輸送警備業務検定
・空港保安警備員業務検定
が挙げられ、各検定1級と2級があります。2級の場合、誰でも受験ができ、警備員でない人にも受験が可能。しかし1級を取得するには1年以上の警備の実務経験が必要です。
そして、警備業務検定は特別講習を受講することや公安委員会の直接検定を受けることで取得が可能です。警備員を目指しキャリアアップを計りたい人は、早いうちに6種類の警備業務の中で進む方向を決め、その業務での2級検定を取得することです。
そうして、実務を重ね1級取得を目指すのが最善と言えます。
また、警備員といえば、警察官をイメージし他にも特殊な資格や高い学歴が必要だと思う人もいるかもしれません。
しかし、そのような必要はなく警備員は現場での対応力や実務経験が大事であり、資格や学歴は求められません。ちなみに自動車の運転免許を持っていると、遠くの工事現場やイベント会場での業務も可能になり非常に便利です。
そうしてさまざまな現場に対応でき、業務の幅も広がります。
また自分が自動車の運転することで運転手側の立場も理解でき、見方や感じ方も把握でき、それが交通誘導警備業務の際、大いに役立ちます。
つまるところキャリアアップを目指す場合、やはり実務経験だけでなく資格取得も重要と言えます。
警備員の年収
正社員での警備員全体の平均年収は約300万円となっています。
各業務で雑踏警備は約220万円、交通警備は約220万円、機械警備は約450万円、施設警備は約300万円となっています。
またアルバイトの場合、年収は約200万~240万円です。この年収は月25日ほど勤務する想定。
時給に換算すると約1000円となり月25日と正社員と同様の勤務日数にもかかわらず、年収において約100万円もの差が出るため、警備員を目指す人はやはり正社員を目指すほうがよいと言えます。
そして正社員としてキャリアアップしていき給与や年収を上げるのが、警備員を目指す人には最善の方法と言えます。
警備員のキャリアパスとは
警備員のキャリアアップにキャリアパスという用語があります。このキャリアパスとは、役職の昇進や職務の就任に必要である実務の経験や配置の移動ルートです。
つまるところキャリアアップの過程。
そして、このキャリアパスを意識している警備会社も多くあります。例えば警備会社である株式会社国際パトロールはキャリアパスとしてキャリアアップのミエル化を計り
1.入社
2.新任教育
3.試用期間
4.警務課一般社員
5.国家資格の取得
6.警務課有資格
7.警務課班長
8.警務課主任
9.警務課係長
10.警務課課長
11.営業部 所長代理
12.営業部 営業所長
13.管理部門各所長
の順に明記されています。
新卒採用や中途採用、男女の差別を防ぎ、努力している社員が平等に評価されるようなシステムを目指しているのが伺えます。また正当な評価を最優先した上で社員に「今後どうしていくのか」と目標に沿ったサポートをすることでキャリアアップを計っているようです。
また、警備業務に就くと正社員アルバイトの関係なくまず警備業法に定められた新任研修を受けます。そして、実際に仕事をする現場での現任研修を受けます。
まず新任研修として基本教育、業務別教育を受講します。
受講期間はともに15時間以上。
基本教育は警備業務にあたり最低限に知っておくべき基礎知識を教えます。概要は警備に関する法律や業務への姿勢、事故など不具合発生時の対処法、救命措置を習得させる教育です。ちなみに受講期間は4日間が一般的。
この基本教育は、18歳以上で警備員の欠格事由に当たらない人であれば誰でも受けることができ、特別な資格も必要はありません。
また業務別教育は常駐警備、交通誘導警備、貴重品運搬警備、身辺警備、機械警備と各業務により、さまざまな教育が実施されています。
そしてそれぞれの業務に必要な専門知識やスキルを教えています。ちなみに15時間以上の業務別教育ですが、そのうち8時間は仕事現場での実地研修が認められています。
この新任研修は採用された警備会社や講習センターで実施されます。また現任研修ですが、サイクルは6カ月に1度で1年に2回行われ、1回につき基本教育を3時間以上、業務別教育を5時間以上実施し、1年で合計16時間以上の研修です。
この現任研修は新たな法律や配属先の現場での知識を中心に教え、警備員としてのスキルを向上させるための研修です。
また、新任研修や現任研修以外に、警備関連の資格取得を目的とした研修や、それぞれの警備会社が定めている独自の現場研修などもあります。
まとめ
今回は警備員の人だけでなくこれから警備員を目指す人に対しキャリアや年収をアップさせる方法、キャリアパスの概要について分かりやすく解説しました。
詳細をまとめますと
・警備業界も他の業界と同じく実務経験が必須
・キャリアや年収を上げたい場合は資格も必要
・アルバイトではなく正社員での下積みが最善
・目的に沿った適切で地道なキャリアパスが重要
だと言えます。
警備員としてのキャリアやスキル、年収をアップさせたい人はぜひ覚えておくべきです。
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