防犯設備士とは?資格の概要や警備員が取得するメリットを解説!

防犯設備士の資格は、警察庁や関連する団体の支援で設立された「公益社団法人 日本防犯設備協会」が資格認定を行っている資格です。日本防犯設備協会は、2021年に創立35周年を迎えた協会になります。

近年のインターネットの普及や個人情報漏洩に対する問題を受けて、防犯設備に関する世間の意識が高まってきています。防犯設備への意識の高まりを受けて、防犯設備士の資格の注目度は年々高まってきてます。

企業側が採用する際に資格を保有していることが有利に働いたり、また企業が仕事を受ける際にも防犯設備士の人材がいることが有利に働いたりなど、資格の需要が高まってきています。

警備員の経験が活きる資格試験のため、警備員からキャリアアップとして防犯設備士の資格を目指す方も多いです。

この記事では
・防犯設備士とはどんな資格か?
・防犯設備士を取るメリットは?
・資格の取り方

以上の内容について解説していきます。特に「警備員」が取得するメリットについてより詳しく解説していきますので興味ある方はぜひ最後まで読んでください。

目次

防犯設備士とは?資格の概要や警備員が取得するメリットを解説!

防犯設備士は、防犯設備機器の設置、運用、管理などの専門的知識を持つ資格です。近年の防犯意識の高まりから、防犯設備士の資格保有者がいることが発注条件となっていることもあり資格の重要性が高まってきています。

上位資格には「総合防犯設備士」があります。総合防犯設備士になると、防犯設備士に対して指導・育成を行うことが出来るため、更なるキャリアアップを狙える資格です。防犯設備士の資格を取るには、講習と試験を受ける必要があります。

ここからは、防犯設備士について
・防犯設備士の仕事内容
・防犯設備士を警備員が取得するメリット
・防犯設備士の資格の取り方
について、詳しくみていきます。

防犯設備士の仕事内容

防犯設備士の仕事は、建物の防犯機器の設置(防犯システムの設計)、管理、運用など多岐にわたります。主に警備会社にて採用されることが多いですが、一般企業にも専門性のある人材として採用されることも少なくありません。建物自体の防犯に関する設計をすることが出来るため重宝されます。

また、企業採用のみならず、警察や自治体への「防犯アドバイザー」として活躍することもできます。資格開設当初は、防犯設備機器の設計、管理などの知識が主となってましたが、近年では「振り込め詐欺」や「サイバー犯罪」などへの知見も求められるようになりました。

防犯に関する知見は、インターネットなどの普及によって多岐に亘るようになってきています。このような状況を受けて「日本防犯設備協会」では、3年毎の資格更新を実施し、かつ2020年4月1日以降に資格を保有したものへは「優良防犯設備士」としてより社会的信頼性を高める仕組みが考えられています。

近年の防犯意識の高まりを受けて資格の人気も高まり、2021年4月1日時点で30391人が資格保有者となってます。

防犯設備士を警備員が取得するメリット

防犯設備士の仕事は「警備員」の業務と重なる部分が少なくありません。防犯設備の施工などは警備員としての経験が活きてくる分野です。警備員として経験を積んだ後に資格試験を受けると、より内容への理解度が高まり資格を取りやすいと言えます。

警備員からのキャリアアップとして資格を受ける方も多いようです。防犯設備士の資格を取得することで業務の幅が広がり、将来的な転職先の範囲拡大も視野に入れることが出来ます。

警備会社にとどまらず、防犯設備機器開発企業や自治体などへのアドバイザーなど、警備員のキャリアと合わせて、防犯設備士資格保有者を欲しがる会社は多いでしょう。
このことからも防犯設備士は転職に必ず有利になる資格と言えます。

更に防犯設備士の上位資格である「総合防犯設備士」も狙うことが出来ます。総合防犯設備士になれば、防犯設備士の管理・教育の業務も担うことが出来ます。

現場仕事から、年齢とともに管理業務へシフトすることで、年齢にあった職務へのキャリアアップを狙うことができるでしょう。

防犯設備士の年収は?

・初任給25万円
・平均年収475万円
となっています。

参照元
ジョイキャリア職業ナビβ版
https://career.joi.media/jobnavi/job/detail/425

警備員の平均年収が329万円ですので、まさにキャリアアップとして良い方向性であると言えます。

防犯設備士の資格の取り方

防犯設備士の資格を取るには、講習と試験を受ける必要があります。講習についてはオンライン講義のためいつでもどこでも何度でも、好きな時に講義を受けることが出来るため、仕事をしながらとる資格としては非常に受けやすい資格であると言えます。
※講習動画は全体で8時間20分にも及びます

ただし、次の内容に該当する者は講習を受けることが出来ません。

・禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日か3年を経過しない者
・破産手続き開始の決定を受けて復権を得ない者。
・暴力団員による不当な行為の防止に関する法律(平成3年法律第77号)第2条6号に規定する暴力団員または暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者。
・アルコール、麻薬、大麻、あへん又は覚せい剤の中毒者。
参考元:日本防犯設備協会
https://www.ssaj.or.jp/security_officer/shiken.html

認定試験は年4回実施されています。
試験科目は
・防犯の基礎
・電気の基礎
・設備機器(侵入警報設備、防犯カメラ設備、出入管理設備)
・設備設計
・施行、維持管理
などがあります。

テストセンターに設置されているPCのマウスで解答をクリックする方式です。2か月の試験期間の中から各自が自由に予約することが出来、さらに試験3日前までであれば、受験場所と時間の変更が出来ます。

こういった条件からも、働きながら資格を取る方には、融通の利く挑戦しやすい資格試験であると言えます。※ただし、予約は先着順となるため、必ずしも予約が取れるとは限らないようです。

47都道府県300箇所にテストセンターがあるため、地方で資格試験を目指す方にも受けやすい資格であると言えるでしょう。

防犯設備士の資格取得にかかる費用は?

公益社団法人日本防犯設備協会の会員かどうかによって試験費用が異なります。
・会員 →38500円(受験料11000円、受講料27500円)
・非会員 →44000円(受験料11000円、受講料33000円)

また、上記以外に
・資格者証 →5500円
・証書(希望者のみ)→3300円
が別途費用としてかかります。

非会員の場合は合計50000円以上の費用がかかります。資格を取ると決めたらしっかりと講習を受けて試験に不合格とならないようにしたいところです。

防犯設備士の資格の難易度は?

防犯設備士の試験合格率は、公表はされてませんがおおよそ「70%~80%」と言われています。資格試験の中では比較的合格率は高めの試験となります。

ただし、問題自体は難しくないですが試験範囲が広いとも言われています。公益社団法人日本防犯設備協会のホームページから試験のサンプルがダウンロードできますので、一度見てみると試験範囲の広さが分かるかと思います。

試験のサンプルダウンロードは下記のリンクから。
公益社団法人 日本防犯設備協会HP
https://www.ssaj.or.jp/security_officer/shiken.html

まとめ

今回は防犯設備士の資格についてまとめてみました。警備員の業務が試験内容に直結する資格であるため、警備員からのキャリアアップとしておすすめできる資格の一つであると言えます。近年の防犯意識の世間的な向上を受けて、注目度が高くなっている資格です。

受講もオンラインのため、働きながら資格取得を目指すのが向いている資格です。上位資格もあり、更なるキャリアアップも狙える資格ですので、興味がある方はぜひ目指してみても良いのではないでしょうか。

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