はじめに
出張や旅行に行った時に、ビジネスホテルやリゾートホテルに宿泊する方も多いと思います。そのホテルの入り口に警備員が立しょう業務を行っている姿を見かける場合もよくあると思います。今回は、ホテル警備について詳細に説明します。
ホテル警備とは?
ホテル警備と言っても、通常の業務と大きく異なることはありません。4種類の大別されており、第1施設業務、第2雑踏・誘導業務、第3貴重品業務、第4身辺業務となっています。同じ警備業でもこのように大別されるので、ホテル業務に就きたいにも関わらず、他に応募するようなことがないこと必要です。4つの大別の中では、ホテルの業務は第1号業務、施設に当たります。
ホテル警備の業務内容とは?
ホテル警備の主な業務としては、館内、敷地内の安全管理のための巡回作業、ホテルの入り口やホテル駐車場の出入り口で不審者の侵入や車の入退出事故の発生を予防する立しょう業務、大規模なホテルになると館内や施設内に監視カメラを設置していますので、夜間の時間帯を中心に館内の監視モニターの監視業務を行う場合もあります。また、ホテルで楽しいひとときをお客さまに過ごしていただくための受付、案内業務も発生する可能性があります。
他の施設警備業務と大きく異なる点は、接客業の比率が高くなるケースが考えられます。それぞれこまかく説明します。巡回業務とは、定められる時間帯に、決められる順路に従って、ホテル内や敷地内に歩いて回ることで異常ないかどうか?不審者、不審物がないかどうか?確認します。また、施設内を回る際に、ホテル内の消火設備や照明、避難用具などの備品に異常がないかどうかの点検、各施設のかぎがしっかりと施錠されているか。場所によっては施錠がなされていないかの確認を行う事も含まれます。
続いて、ホテルの駐車場やロビーの入り口に立つ、立しょう業務も大切な仕事となります。出入り口に不審者がいないかどうか?不審物の持ち込みがないかどうかなどのチェックと併せて、宿泊客が困っている様子が見受けられれば、その手助けや案内を行う場合もあります。
時々に応じた柔軟な対応が求められます。立しょう業務時においては、他のお客さまに迷惑をかけてしまうようなクレーム客や不審者などホテルのスタッフだけでは対応ができない場合には、警備スタッフも同行して問題に対処します。警備員は、その制服と毅然とした態度、視線ひとつで問題の抑止力になります。宿泊客やホテルで働く従業員への安心感は計り知れません。
それ以外にも、ホテル従業員、関係者のみの出入り口で座しょう業務を行い、管理や、ホテルのロビーや駐車場出入り口で車や観光客を案内する誘導業務、体調に異変を来しているお客様への緊急対応などもその業務範囲に含まれます。大規模なホテルになると必要とされる警備員の数も多くなるため、警備員のチームワークも大切になってきます。
ホテル警備に必要な資格、スキル
ホテル警備業務を行うに当たり、特別な資格は現状必要ではありません。ホテルにかかわらず、すべてに共通します。しかし、資格が不要でも場所によって求められるスキルや能力が異なってきます。その理由としては、警備の対象が異なるからです。
ショッピングモールや百貨店などの商業施設の警備であれば、警備対象は、毎日多方面から利用するお客様、大勢相手。公共施設、学校、オフィスビルなどはそれぞれ関係者、未成年、テナントの会社員など性質がそれぞれ異なります。そして、ホテル警備においては、警備の対象は旅行者、宿泊者である点が大きなポイントとなります。近年、訪日観光客も多く増加しています。
そして日本のサービスマインドは広く世界に知られるようになりました。ホテルや旅館はまさにその窓口として大きな要素をしめています。ホテルの従業員のみが、こまかな気配りや臨機応変の対応や視野の広さを持って対応を行っていたとしても、警備員がそのスキルに追いつかず雑なお客さま対応を行っていては、その宿泊施設全体の悪い評価にもつながってしまいます。
現在はSNSも浸透し、ひとつの接客ミスが一瞬の間で全世界に悪評価として拡散してしまいます。そうなれば、警備員本人以外、宿泊施設自体にも多大迷惑がかけるしまいます。最悪ケースとしては、警備会社、宿泊施設と契約解除にまでいたる可能性もあります。ホテル警備を行う警備員は他の業務と同様、制服の身だしなみ、挨拶、手振り、身振りすべてを見られていると言った緊張感が常に求められているのです。
ただし、逆に言えば、高い語学力や接客能力を持って、すばらしいサービスをお客様に提供することができれば、ホテルや宿泊施設にとってとてもありがたく、貴重な存在となります。場合によっては、専属の契約と言った話も出てくるかもしれません。そうなると、単に警備員としての役割だけでなく、ホスピタリティを持ったサービスマンとして自身の資質を高めていくことができ、やりがいをもって日常の業務への意識も大きく変わってきます。
海外からの宿泊客も
ホテル警備を行う中で、海外からの宿泊客に対する対応を行う場合も出てきます。その際に語学力があればトラブルに対する対応もスムーズに進めることができます。海外からの観光客にとって警備員もホテルの従業員も同じ相談を行う人に変わりはありません。その点、警備員だからといって対応をなにもおこなわないことは避けないといけません。基本的な挨拶やトラブルを表している英語などは理解をしている方がよいでしょう。
また、あらゆる中でもサービスマインドが求められる世界です。従業員コミュニケーション能力が高くなっているため、警備員に対して求められるコミュニケーション能力は高くなります。その点も仕事を通じて自分自身のスキルアップを図りたい人にとっては、最適な環境になっています。
ホテルの警備員になるためには、2種類あります。まずはホテル施設警備を行っている警備会社へ応募することです。しかしながら、警備会社も多数のスタッフを抱えているため、配置基準も定まっており、ホテル施設警備を請け負っているからと言って必ずホテル警備に配属されるとは限りません。そのため、ホテル勤務場合は面接時に必ずその旨伝えておく方がよいでしょう。
続いては、ホテルが直接警備業を募集している場合があります。一番確実にホテル警備につく事ができますが、求人数が限られているため求人サイトなどでこまめにチェックをして、募集があればすぐに応募するようにしましょう。警備員は18歳以上で、特別な欠格事由に該当しなければ、資格がなくても勤務することができます。これは警備会社に勤務していなくても警備員として働けることも意味しています。
施設警備との違い
施設警備との違いを説明します。ホテルと同じく、オフィスビル、学校、病院、遊園地など特定の場所における安全と安心を守る業務となります。業務の内容としては、駐車場の入り口や建物の出入り口にたって監視を行う立しょう業務、関係者受付などで座って入退場者のチェックをおこなう座しょう業務、また、監視カメラを用いて監視センサーで24時間監視を行ったりしています。
また、直接館内を一定の時間に、一定のコースを巡回して、窃盗や万引きなどの発生を抑止する巡回業務があります。ホテル警備とこのような施設の警備の違いは、一般の施設警備が対象者が不特定多数の人を相手にする点に対して、ホテル警備は宿泊客といった対象が明確になっている点。また、満足度を求めて来場している点が異なります。それだけ警備員に求められるコミュニケーション能力や語学力も高くなってくるのです。
まとめ
自分自身スキルアップを図るには、業務の中でも最適な資質と考えられます。場所が限られているため、求人を見つけることが難しい場合もありますが、募集自体は行っていますので、求人サイトで積極的に探してみることをおすすめします。
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