警備ロボットとは?導入の効果やメリットについて徹底解説

SF映画やドラマでビルの中をロボットが警備を行っている場面を見たことがある方も多いと思います。もう、現実になっています。今回、警備ロボットについて詳細に説明します。

目次

はじめに

警備業界は、テロや無差別殺人、動機の判明しない衝動的な事件などの発生、少子高齢化など社会全体の安心と安全がゆらぐ中、年々その需要が高まっています。しかし、警備業界にかかわらず、15歳から64歳までの生産年齢人口は年々減少を続け、人手不足に悩まされています。今、警備業界でロボットの導入が強く求められている理由は以下となります。

まずは、警備ロボットが導入されることで、働き手の減少に対応することができます。24時間365日休まずに働くことができる警備ロボットで警備員の不足をおぎなうことができれば、警備業界が長年課題としている人員の確保につながります。ロボットには夜間も休日も必要ありません。人の場合に発生する突然の退職などのリスクも防ぐことができます。

続いて、警備員の働く環境が改善されます。人の安全と安心を守る警備業の仕事は業務中常に緊張を強いられる精神的な負荷が大きい仕事です。日中だけでなく深夜においても同様です。犯罪や事件に巻き込まれる可能性もおおいにあります。警備ロボットが現場で働くことで深夜や危険な場所の警備をロボットに任せることで警備員の精神的な負担をやわらげることが可能となります。

また、人間はどうしても疲労や集中力が途切れてしまうといったヒューマンエラーが発生してしまいます。その点、ロボットの場合は、疲れることも集中力が途切れることも基本ありません。高性能なロボットはセンサー機能や高解像度のカメラを搭載することで、人間であれば見落としてしまうようなことも早期に発見できる可能性が高いです。

現在、センサーの精度は年々高くなっています。熱の検知やガスの検知、その他通常とは異なる人間の目や鼻では気づかない変化を感じることができます。そうすることでガスの爆発や火災の発生など事故の発生を早期に発見することで、未然に防ぐことができるようになります。

警備ロボットとは

警備ロボットについて、具体的に説明します。警備ロボットは主に遠隔操作型と自立走行型に分類されます。遠隔操作型は人間が無線装置などを用いて、操作を行います。そのため操作する人間による高度な判断が行えるため、ロボットの行動は速やかになります。しかしながら、ロボット1台につき操作する人間が必要となるため、ロボット導入のメリットである効率性は損なわれます。

自立型警備ロボットにあらかじめ定めたプログラムに従い、走路にしたがい、自動運転します。自動的に運転する軽路上で、不審な人や不審なものが見つかった場合、カメラやビデオで録画や撮影を行います。自律的に走行するため、人間による操作が不要なため、効率的な警備運営を行うことができます。しかし、自立型警備ロボットは決められた通りに動くだけなため、突発的なトラブルに対する臨機応変な対応は行うことができません。また、不審者や不審物の発見の際に、即断即決する必要がある場合に対応が後手にまわってしまう場合があります。

警備ロボットの種類

現在、開発され実際に稼働している警備ロボットを紹介します。

・REBORG-Z【綜合警備保障株式会社】

綜合警備保障が稼働しているロボットです。人間との対話が可能となっている機種になっており、セキュリティの精度と対人サービスも行えるようになっています。そのため施設警備の巡回警備にも活用できます。例えば、ショッピングモールや空港内において、施設内の巡回警備とあわせて、館内の各種施設の案内両面を行う事ができます。また、警告機能、いかくといった警報機能もあります。そのほか、顔認証、異常音検知、ガス検知、火災検知など高性能の各種センサー機能も実装されており、不審な人や探し人など特定の人物の発見もできるようになっています。

・PATORO【株式会社ZMP】

PATOROは、自動的に運転できる機能をもつ警備ロボットになります。無人で巡回警備を行い、消毒液の散布などを行うことができ、新型コロナウィルス環境下において大いに役割を発揮します。通常、警備ロボットは高さが大きくなりがちですが、PATOROの身長は80cmでコンパクトです。そのため巡回スペースも隅々まで行うことができます。また、長距離の移動も可能となっており、熱センサー、赤外線センサーや遠隔操作も可能となっているため、効率性と安全性を両立したロボットとなっています。

・7セコムロボットX2【セコム株式会社】

初代、2005年に発表された歴史のあるロボットとなります。現在はバージョンアップされています。レーザーセンサー機能を用いて、警備範囲を自律走行します。あらかじめ決められた走路を自走している間に、搭載しているカメラでロボットの周囲の画像を監視することができます。ロボットの上部には赤外線のセンサーや熱反応のセンサー、金属探知機なども内蔵されており、巡回中の保安機能だけでなく、落とし物やゴミ箱内の危険物の点検も可能となっています。また、操作する管制員と通話ができる機能が備わっているため、ロボットに話しかけることで通話ができるようになっています。

・SQ-2【SEQSENSE株式会社】

画像の判断の技能、高い感知能力を搭載する自立走行ができる機器となります。主に巡回警備業務で力を発揮します。
独自に開発された3D LiDARが積まれており、自己の位置の推定や3Dマップの作成を行うことができます。そのため、広い視野で狭い通路も走行することができ、障害物が多くある場所でも問題なく走行できます。また搭載されているカメラの機能が高く、360度の視野を持つようにできています。また、自動充電機能がそなわっているため、バッテリーの残量が少なくなった時には、自動的に充電器へもどり、充電することが可能となっています。また、通話機能も実装されており、ロボットを通して、会話を行うことができます。

警備ロボットが活躍する場所

従来の警備ロボットは主に、固定された場所で出入りする人や物をチェックする立しょう業務に向いていました。しかし、現在、ロボットが活躍するところは、高性能なため、ショッピングモールや空港等、巡回の警備に向きます。各種センサーを用いた危険の察知と自立走行により館内の案内も可能となっているからです。今後は、犯罪発生確率が高い、例えば、刑務所の中やテロや危険団体の活動している場所の警備をおこなうことやより判断能力を高めることで、即断即決が必要な事故現場や災害現場における活躍も期待されています。

警備ロボットを導入するメリット

警備ロボットは年々、高性能となっています。警備の仕事は、日常的には事件や事故が起きることはありません。しかし、発生した場合には、即座に事態に対応しなけければならない仕事です。そのため人間が行っていると巡回や常駐警備など単調なルーティンワークを長時間行う場合が多くなります。

長時間集中力を切らさずに業務を行うことは非常に難しくなるなか、ロボットを活用する事で常に安定したパフォーマンスを行うことができます。また、人間の目や耳では気づくことができない細かな変化も高性能なセンサーでは判別可能です。そのため、災害発生の防止にも大いに役立ちます。

まとめ

警備ロボットは、日本の少子高齢化など社会の変化に伴い今後ますます活躍の場所が広がることが期待されています。また、警備会社としても人件費の削減といったメリットもあります。これからの警備ロボットの発展に期待しましょう。

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