警備会社の内勤社員の業務とは?警備業務を行うことはあるの?

警備業と聞くと、警備員の制服を着て屋外で仕事を行っているイメージがあります。実は、警備会社の仕事には、警備員の仕事以外に内勤の仕事もあります。今回は、内勤の仕事を説明します。内勤の仕事のメリットとデメリットも合わせて解説します。

目次

内勤の仕事にはどのような仕事がある?

内勤の仕事として具体的にどのような仕事があるのでしょうか?主に以下の業務があります。

・事務
・営業
・現場管理
・教育、研修指導
・管制業務

事務は、警備業界以外の業界と同じく、会社における日々、お金のやり取りの帳簿作成や、入出金のやり取りを管理する経理、人の移動や評価などを担当する人事担当。また、健康保険や毎月の賃金管理など会社で働く人の管理を行う労務、その他にも来客対応や書類作成やファイリング管理、清掃、備品管理といった総務の仕事などがあります。事務の業務はいずれも、警備業界に限らず、他の業界もほぼ同じ仕事の内容になっています。

営業の仕事は、警備業で営業のイメージはあまり持たれないかもしれません。しかし、営業は重要です。なぜなら、新しい現場管理の開拓や管理施設への営業活動、ホームセキュリティ導入の提案、防犯カメラの設置や警報機器の取り付けなど、新規セキュリティサービスの訪問提案などもあるからです。

逆に、お客さまより相談を受けて、警備を行うイベントの内容、イベントを行う会場の種類、警備を行う必要のある場所に応じた最適な警備体制や誘導の導線の提案を行います。また、営業担当は、警備対象の施設担当者やイベント主催者と、安全を確保するため、警備計画の打ち合わせや内容の記録といった警備関連書類の作成を行うなど、幅広い業務分野を受け持っています。

現場管理は、警備現場への警備員の手配や、現場警備員の出退勤管理、休日シフトの調整など、施設の警備、交通誘導の現場に関わらず、それぞれの警備の現場運営がスムーズにすすむようにさまざまな調整を行う仕事となります。ときには、警備員の疲れやストレスを察知し、悩みを引き出し解決を行う精神面でのフォローを行うことも大切な仕事です。

教育・研修指導は、まず入社時の研修があげられます。警備員になるためには、法律で定められた研修を受けなければなりません。この研修は、20時間の「新任教育」で警備員として最低限習得すべき基本的な法令や心構えなどを学んだ上で、現場での実務教育を行うようになっています。

また、すでに現場で就業している警備員に対しても、年に10時間の「現任教育」を行う必要が法律上定められており、その指導も行っています。このような研修を担当する役割も教育・研修指導担当の仕事となっています。

この「教育・研修指導」を行うためには、資格が必要となっており、「警備員指導教育責任者資格」を取得したうえで研修を実施します。また、現場の巡回も定期的に行い、警備計画に不備はないか?現場の警備員が法令に基づいた行動、態度がとれているのか?などの確認を直接行い、法律を守れていない不適切な服装や勤務態度などの不備があれば、フィードバックや指導を行うことも大切な業務となっています。

管制業務とは、主にオフィスビルや商業施設などの施設から、夜間の緊急事態の連絡を監視する業務となっています。緊急事態の連絡を受けた管制業務担当は、現地へ警備員の派遣を行い、状況によっては、みずから現地へ向かい対処を行う必要もあります。主に夜勤の業務であり、緊張のある業務内容となっています。

内勤業務のメリットとデメリット

内勤業務のメリットとデメリットを説明します。まずメリットとしては、以下の点があります。

・勤務時間が安定している
・屋内での業務となる
・休みや残業の計算が立てやすい

逆にデメリットとしては以下となります。

・業務過多となりやすい
・人とのコミュニケーションが多くなる
・運動不足になる
・閉鎖的な人間関係になる

内勤作業のメリットは、一部の業務を除き、現場の警備業務のように夜勤が通常勤務となることはほぼありません。また、土日祝日が休みの場合も多いため、プライベートのスケジュールの管理がしやすくなります。

また、屋内での勤務が基本となり、体力に自信がない方にも向いています。内勤の業務には、お客さまからの電話対応を行ったり、警備員からの相談を受けたりする場合も含まれます。また、内勤業務は経理や総務など部署内で、周りのメンバーと連携して業務を行うことも多く、対人コミュニケーション能力も強く求められます。

デメリットとしては、現場から、さまざまな業務に関する問い合わせや依頼の対応をこなさなければなりません。全体的に、警備業界では、1人1人が行う事務作業が増えてくる傾向にあります。もし、事務作業を一人で抱え込むことになると、部署全体の業務の遅れとなってしまいます。

また、事務の業務は、屋内での作業が中心となるため、椅子に座りっぱなしによる腰痛やパソコン操作などの継続で肩こりの発生なども考えられます。自分自身での健康管理も大切になってきます。

内勤の仕事は、他部署への移動があまりなくケースも多く、固定されたメンバーにて年中業務を行います。そのため、万が一、部署内で人間関係のトラブルが起きてしまうと働き続けるうえで、ストレスをかかえてしまう要因にもなってきます。人間関係のトラブルをおこさないため、円滑な人間関係を築くことが求められています。

内勤社員が警備業務をおこなう事はあるのか?

結論から申しますと、可能性はあります。理由として、警備会社の規模によっては、内勤業務のみの業務範囲の場合もあれば、内勤と現場の兼任となっている場合もあり、明確に分けることができない場合があるからです。

また、ひとくちに内勤業務と言っても、業務内容によっても、警備業務を担当する可能性は変わってきます。内勤業務の中で、管制業務、現場管理、営業であれば、日常から現場の警備員とやり取りを行っていますし、場合によっては自ら現場へおもむく場合もあります。一方、経理や人事、労務などの事務系の業務であれば、現場の業務とは、全く異なる業務となります。

警備会社も限られた人員で運営を行っているため、状況によっては、警備業務の支援や移動などの配置転換の指示が出るかもしれません。近年では、警備会社でも職種別採用を行う会社も増えています。求人サイトで内勤職募集と記載している会社への応募も十分に可能です。求人数としては、警備業務よりも少ないですが、募集は常に行われており、積極的に挑戦することも十分に可能です。

教育・研修指導、現場管理は「警備員指導教育責任者」、「警備業務検定1級・2級」など、警備業法で業務にあたって資格が必要となっている場合もあります。また、事務系の業務をスキルアップするためには、簿記試験の受検やパソコンの操作スキルを示す資格を取得することも事務職応募のあたってのアピールになりますし、入社後のスキルアップにも役立ちます。

まとめ

今回は、警備会社の内勤の仕事を説明してきました。内勤の業務には、休日や労働時間などのメリットがある反面、業務過多や人間関係のストレスのリスクなどもあります。応募の際に、警備会社へ入社後のキャリアプランをしっかりと確認をするようにしましょう。

まずは、求人サイトで、募集の詳細内容を確認してから、積極的に応募することをおすすめします。

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