施設警備業務検定2級とは?試験内容や合格率を解説!

警備業界において、施設の保守管理などを行う施設警備の需要はますます高まっています。商業施設や病院といった施設内巡回や立哨、モニター監視、緊急時の対応など施設内の安全を守るために警備業務を行うのが施設警備員の仕事です。

施設警備員は、必要となる資格は特にないので警備業務が未経験でも働くことができます。本記事で紹介する「施設警備業務検定2級」は、施設警備業務を従事する方におすすめの資格です。学歴や警備業務の経験問わず誰でも受験できます。

そこで今回は、施設警備業務検定2級とは何かと試験内容や合格率を解説します。また、資格を取得するメリットも合わせてお話ししますので、ぜひ参考にしてください。

目次

施設警備業務検定2級とは何か?

商業施設や総合病院、高層ビルなどの常駐警備をするために、必要な施設警備業務に関する最低限の知識や技能を学べる資格です。

施設警備員は、施設内の巡回や防犯カメラのモニター監視、人や車両の出入り管理をするとともに、事故や火災といったトラブルを未然に防ぐといった役割を担っています。

そのため、施設内での事故や火災など緊急時に迅速に対応するために必要な自動火災報知器の取り扱いなど、専門的な知識や技能を身につけることが求められます。

多くのお客さまが利用する施設や資産を守るために必要な最低限の知識や技能を学ぶことができる資格です。施設警備員として働いている方、ぜひ資格取得を目指すことをおすすめします。

施設警備業務検定2級を取得するメリット

施設警備員として資格を目指すことで、キャリアアップにつながり仕事の幅が広がります。警備業法において、警備の現場には有資格者の人員を配置することを義務付けられているのです。

また、警備を依頼している商業施設や学校などから、有資格者を数名配置するケースが増えています。施設警備業務において、専門的な知識や技能を持っている有資格者の需要は拡大傾向です。

特に、施設警備員は出入管理や自火報の取り扱い、施設内の巡回など幅広い業務に警備員数名で対応します。そのため、施設警備員の1人ひとりが施設警備業務に関する専門知識や技能を学ぶことが必要です。

施設内でのトラブルに対して柔軟に対応して、事故や火災などを未然に防ぐことが可能です。その他に、警備会社によっては資格手当の付与する制度を設けている場合もあり、転職に有利になりますよ。施設警備員として働くにあたって、資格制度が充実している警備会社を選ぶことをおすすめします。

施設警備業務検定の資格を取得する方法

警備に関する資格として、警備経験がなくても資格取得できる方法が3つあります。

・公安委員会で受ける直接検定に受験
・各都道府県の警備業協会が実施している特別講習を受講
・警備員になろうとする者の講習をうけて受験

直接検定は、一発試験となるので事前講習は特にありません。もちろん、受験資格もないため警備業未経験でも受験することが可能です。ただし、独学では難易度が高いため合格率が低い傾向にあります。

警備会社に就職していれば、警備業界が実施している特別講習を受講して資格を取得するのが一般的です。所属する警備会社により申し込みを行い、各都道府県が開催している2日間の事前講習を受けます。長時間の講習となるので、体力的にも精神的にもきつくなるかもしれません。

そして、事前講習後のその日に、検定試験を受験しますので集中して取り組むことが必要です。検定試験の難易度は高くないのですが、学習や予習をせずに2日間の事前講習のみでは、施設警備業務で覚えるべき範囲が広く合格するのは難しいです。

そのため、事前講習前に教本などで学科や実技の予習をしておくことをおすすめします。ちなみに、事前講習や検定試験の費用は、所属する警備会社がほとんど負担することが多いので、費用を気にすることなく試験に臨めます。

一方、警備会社に就職せずに、警備未経験者で警備員になろうとする者の講習を受講できます。ただし、6日間の講習を受ける必要があり、講習費用や検定費用などは自己負担です。まずは、未経験でも警備会社に就職してから、資格取得を目指すと費用の負担が少なくなります。

施設警備業務検定2級の試験内容と合格率

警備業務が未経験の方は、どのような試験なのか知らない方が多いと思います。ここでは、施設警備業務検定2級の受験資格や試験内容、合格率についてご紹介します。

受験資格は特になく、18歳以上であれば警備業務の経験がなくても受験は可能です。検定試験には、学科試験と実技試験があります。学科試験と実技試験のどちらも90点以上が合格ラインです。学科試験と実技試験のそれぞれの試験内容なのかを具体的に見ていきましょう。

まず学科試験は、警備業法に関する事項、関係法令、保安業務、応急措置などが出題範囲です。試験方法は、5肢択一式の全20問となり、90点以上が合格ラインです。つまり、20問中18問以上を正解する必要があります。

まずは、教本をしっかりと読みこみ、施設業務に関する用語の意味を理解することが大切です。そして、過去問題集にて問題文に慣れておきましょう。

一方、実技試験は6項目を100点満点として、試験官による減点方式となり90点以上が合格ラインです。実技試験は、試験項目ごとに制限時間が設けられていますので、時間内に終了することが必要です。

実技試験の6項目は以下の通りです。
・出入管理要領
・自火報操作要領
・巡回実施要領
・警察機関への連絡要領
・負傷者の搬送要領
・警戒じょうの基本操作

特に、出入管理要領や自火報操作要領は文言が多いですが、操作の流れが決まっており、しっかりと覚えておくと安心です。

実技試験は、6項目すべてを対策するのは大変なので、資格保有者などの指導やアドバイスの協力をお願いすることをおすすめします。実技試験は減点方式なので、減点項目に該当しないようにしっかりと対策することが大切です。

また、警備業協会が開催する特別講習では、教官による模範実演があり、試験で抑えておくべきポイントや注意事項などを詳しく説明してくれます。実技試験の出題範囲をしっかりと確認して、何度も練習することで合格を目指すことが可能です。

令和3年の合格率は75.8%、再試験で59.5%となっています。ちなみに、平成18年1月~令和3年12月までの累計合格率は、修了考査で65.0%と再試験で50.6%でした。

特別講習後の修了考査において、70%以上の合格率となり比較的高い水準を示しています。しかし、事前の学習は必須であり、学科だけでなく実技の対策も必要なのでしっかりと予習しておくことが重要です。

まとめ

施設警備員は、警備業務が未経験でも働くことは可能です。しかし、施設警備業務の仕事内容は幅広く、事故や火災などを未然に防ぐなどの重要な役割を担っています。そのため、施設警備員として必要な知識や技能を身につけるためにも、施設警備業務検定を取得することをおすすめします。

試験内容としては、警備業法に関する事項や関係法令などが問われる学科試験と出入管理要領や自火報操作要領、負傷者の搬送要領などの実技試験があります。試験範囲が広いので、しっかりと教本を読みこみ、過去問題集で出題傾向に慣れておきましょう。実技試験は、ポイントをおさえて対策しておくことが重要です。

令和3年度の合格率は、70%以上なので比較的合格しやすい資格と言えます。施設警備員として、キャリアアップを目指すにはおすすめの資格なので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

(画像は写真ACより)

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