はじめに
臨時警備員という言葉を聞かれたことがあるでしょうか?今回は、臨時警備を詳細に説明します。
臨時警備とは
臨時警備員とは、臨時の警備員、すなわち、一時的に配置される警備員の事をあらわします。主として、空港施設や貴重品の警備といった長期間同様の業務を継続するのではなく、スーパーや商店街などの短期間の工事における警備や花火大会や運動会など数日限りのイベントでの防犯や事故防止のために配置をされる警備などです。
そのため、臨時雇用される業務となります。当日実際業務内容として、工事周辺やスーパー入り口など事故が起きないよう見回りする防犯処置や、来場者や作業者の安全を確保する作業など、一般的な施設誘導警備業務や交通誘導警備業務と違いはありません。ただし、一般的に長期に配属される場合の警備の場合は、依頼主が公共工事の場合は国や地方公共団体といった自治体、施設警備においてもオフィスビルなど多数のテナントが入っているビルであれば、テナントビルのオーナー企業などから依頼されますが、臨時警備員の場合は、商店街の一店舗、民間の一般家庭でも気軽に単発での依頼ができる点が異なります。
勤務時間は?
勤務時間は、案件によってかわります。例えば、電信柱の工事作業のみの工事であれば、1から2時間程度で終了する場合もあります。また、スーパーの特売日であればその特売日のみの依頼といったケースも考えられます。一般的には通常の雑踏警備業務や施設警備業務とは異なり、短期間、短時間での配置を命じられるケースが多くなっています。臨時的に配属される業務であるので、長期的な雇用はされていないのかと思われる場合もありますが、警備会社によっては短期雇用ではなく、長期雇用として採用しているケースも多々見受けられます。
その場合、ひとつの場所が終われば、また別の臨時場所へ配置、期間の長い現場への配置を行われるようになります。つまり、警備場所は短期間であるが雇用期間は長期間となっている形態です。警備会社は人材の不足が続いているため、有能な警備員には出来るだけ長く働いてもらいたいと考えています。そのため、一つの現場で終えることなく、可能な限り次の現場もしくは長期の現場で経験を積んで、キャリアアップしてくれることを望んでいる警備会社は多くあります。長期での雇用は警備員にとってもメリットがあります。それは社会保険の適用がなされるからです。
社会保険も注意
社会保険に加入することができなければ、就業中、万が一業務外で病気やけがになって働けなくなった際に所得の保障である傷病手当金が不支給、将来もらえる年金額が、国民年金だけだと年間50~60万円のみですので、老後の生活設計が苦しくなります。その点、厚生年金に加入していることで、加入月数分の上積みを行うことができます。
そして、その保険料の半額は警備会社の負担となりますので、警備員は半額の負担で社会保険に加入することができるのです。また、失業時に受けることができる基本手当の失業手当も雇用保険という保険に加入をしていなければもらうことはできません。
臨時警備が活躍する現場
臨時警備員が活躍する現場にはどのような現場があるのでしょうか?ひとつずつ見ていきたいと思います。まずは、コンサートやフェス、大規模なスポーツの大会などさまざまなイベントがいたるところで開催されています。その場合、開催主体の自治体や民間のイベント主催者から依頼を受け、臨時警備員が配属されるようになります。
基本的にはいずれの会場も多くの人と車が出入りするため、会場内での交通整理や人や車の導線確保、入退場整理、駐車場の入退場管理、近年ではコロナウイルス感染リスクより分散入場、分散退場も円滑にすすめるように誘導をおこなうことも大切な役割となっています。また、大会やイベントがおこなわれていない時間帯や深夜帯にも会場周辺に不審者や不審物がないかどうかの確認を行う警備を実施する場合もあります。他の配属と比較して、事前に警備場所が定まっている点が特徴的な点となります。
続いて、ショッピングセンターやスーパーマーケットで、催事など特別な日に臨時警備にあたる場合があります。催事とは、ファミリーセールや歳末セールの際には多数の方が来場されます。混雑の中では事故の発生のリスクが高まります。そのため、臨時警備員が配属されスムーズな人の流れを作り出し、事故や怪我の防止につながります。また、業者も催事には多数で出入りします。普段はやり取りのない業者の出入りもあるため、出入り口で監視を行う必要があります。
また、人や車に対する監視だけでなく、会場の施錠管理や窓ガラスなどの破損管理、施設内の温度を適正に管理することなども大切な業務となります。食品系の催事においては、営業時間外に食材の搬入、搬出を行います。その場合には食材が解凍しないように、または解凍がとけないように、それぞれの食材を最適に販売できるように営業時間外における温度調整を行うことも必要になっています。場合によっては、食材が解凍、凍結しないように冷蔵庫から冷凍庫へ移動、また逆の作業を手伝ったりする場合もあります。品質保持も臨時警備員の大切な業務となります。
駅構内の作業でも活躍
駅構内でも安全と安心を守る必要があります。例えば、列車の発着時における安全確認や駅にホームドアを設置する工事のケースが想定されます。その際には臨時的に警備員が安全確保のために必要となります。工事を行う時間によって警備も異なります。
そのため、日中の勤務の場合もあれば、夜間の業務となる場合もあります。続いて、自治体や企業内の運動会やオリエンテーリングなどイベント行事が行われる際にも臨時警備員に警備を依頼する場合があります。会社規模が大規模会社となると数千人規模となるため、安全に開催されるため、力を必要となります。また、電信柱の電話線、電線工事などの工事現場においても短期間の臨時警備員を依頼するケースがあります。
これらの工事には法律上に警備員の配置が義務付けられており、警備員がいなければ工事ができなくなっています。最後に、年末年始やゴールデンウイークなど長期休暇の際に個人宅の警備を臨時警備員が行う場合もあります。ホームセキュリティの導入は年々進んでおりますが、より警備体制を強化しておきたい民間の一般家庭の要請を受けて、自宅の警備を行うケースも発生しています。配属期間、配属時間はそれぞれのケースによってことなります。また、親族があつまる冠婚葬祭の際にも臨時警備員が活躍する場合があります。一般家庭において、貴重品や家財の資材移動へ安全を期して臨時警備員が必要とされる場合があります。
臨時警備の警備員のメリット
臨時警備員として働くメリットは、まずさまざまな現場で働くことができる点です。スーパーマーケットの催事場があれば、野球場やイベント会場の場合もあります。同じ会場で同じ作業を繰り返すとどうしても慣れという点が出てきますが、警備員の給与は通常日当で支払われる場合が多いため、短い勤務時間で同額の日当を得ることができる可能性があります。
社会保険に加入ができない可能性があるデメリットはありますが、逆に副業として臨時警備員として働くのであれば、主たる業務で社会保険に加入をして、副業においては社会保険に加入せずに手取り収入を増やすことができる可能性もあります。勤務日数も自由に選べるので、働きたいときに働きたいライフスタイルの方にも向いているとも言えます。
まとめ
臨時警備員は、私たちの身の回りのさまざまな場所で活躍しています。働き方もここ数年大きく変わってきています。副業の一環として行っている人も今後増加する可能性もあります。臨時警備員について求人サイトでしらべてみることをおすすめします。
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