はじめに
厚生労働省が毎月公表する一般職業紹介状況(職業安定業務統計)によると、2022年9月における警備員の有効求人倍率は7.15倍でした。
ハローワークの求職者1人に対して、7件以上の求人があります。全職業の有効求人倍率は1.2倍です。いかに警備員の人手が不足しているかわかります。
警備会社は人を集めるために、さまざまな媒体を通じてアピールしています。ここでは「求人サイト」「企業サイト」「求人広告」「ハローワーク」の4つの媒体を紹介します。求人情報のチェックポイントもあわせて解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
警備員のアルバイトを探す媒体は?
■求人サイト
もっとも一般的なのは求人サイトです。最近では、警備員の求人情報に特化したサイトも登場しています。スマホアプリも同時に提供していることが多いです。
メリットは、全国規模で求人件数が圧倒的に多いことです。そのなかから、希望の検索条件で求人情報をピックアップできます。勤務地や給料、アルバイト期間、シフトなどの基本条件のほかに、自分の気になるキーワードでなんでも検索が可能です。
求人サイトによっては、希望の検索条件を保存することができます。日を改めて再度検索するときに、一から検索条件を設定し直す必要がないので大変便利です。その検索条件で、新着の求人情報を通知してもらえるサービスもあります。
応募したい求人があったら時間帯を気にせず、そのままWeb経由で、面接の申し込みや問い合わせができるのも利点です。
デメリットは、パソコンやスマホを使い慣れていない人にとっては、うまく検索ができず、希望の求人情報を探し出せないおそれがあります。Webでの応募や問い合わせも不便に感じるかもしれません。
■企業サイト
警備会社のホームページがあれば、そこから面接の応募や問い合わせが可能です。
メリットは、その会社のことがよくわかることです。会社概要や沿革、企業理念、社長のメッセージ以外に、採用情報ページでは、ほかの媒体ではスペースの都合で割愛されてしまう情報が載っています。
条件や待遇がより詳細に説明されていたり、求められる人物像や実際に働いている人のインタビューがあったりします。会社の雰囲気がわかった上で応募できるので、採用後のミスマッチを防げる可能性が高いです。
デメリットは、1社1社探し出して検討していくのは、時間がかかることです。ほかの媒体と併用して、最終確認として使うのがおすすめです。
■求人広告
デジタル化が主流の時代ですが、紙面の求人広告も健在です。駅・コンビニに置いてあるフリーペーパーや、新聞の折り込みチラシ、有料の求人雑誌もあります。
メリットは、その地域に密着した求人情報が得られることです。デメリットは、求人件数が少ないことです。紙面の都合上、情報量も最小限しかありません。
■ハローワーク
ハローワークでも警備員のアルバイトを探せます。
メリットは、ハローワークの職員に求職相談ができることです。応募したい求人が見つかっても、自分で警備会社に問い合わせをする必要がありません。職員を通して、面接のセッティングだけでなく、直接聞きにくい質問や交渉ごとなどもしてもらえます。
面接日時が決まったら、ハローワークの紹介状を持って面接に行きます。必要ならば、事前に面接対策や履歴書の添削なども受けることが可能です。
警備会社は、ハローワーク経由で60歳以上の人を継続して雇用すると、国から「特定求職者雇用開発助成金」という助成金を受けられます。シニア世代には有利に働きます。
デメリットは、求職申込書など登録が面倒なことです。また、ハローワークの求人は無料で出せるので、ブラック企業に注意する必要があります。
警備員の求人情報でチェックするポイントは?
■職種
アルバイトなら「施設警備」か「交通誘導・雑踏警備」のどちらかになります。同じ警備員とはいえ、仕事内容はまったく異なるので注意しましょう。
■給与
仮に日給が10,000円~12,000円と幅がある場合、未経験なら下限の10,000円スタートです。経験者で資格があったり、隊長になれたりすると上限になる可能性があります。
日給が相場の2倍ほどある場合は、勤務時間をチェックしてみてください。施設警備員は、現場によって当直(または当務)と呼ばれる24時間勤務のシフトがあります。そのため、24時間分(多くは実働16時間分)の給料の可能性が高いです。
交通誘導・雑踏警備の場合、現場が早く終わったり、途中で中止になったりしたときに、日給が保証されるかもチェックポイントです。全額保証のところが多いですが、なかには4時間以内での早上がりは半額保証のところもあります。
早急にお金が必要な人は、日払いや週払いに対応してもらえるか要チェックです。
■各種手当
交通費が全額支給であることはチェックすべき重要ポイントです。特に交通誘導・雑踏警備は勤務エリアが広いので、遠くに派遣されることがあります。交通費に上限規定がある場合、不足分は自腹になってしまうので注意しましょう。車やバイク通勤ならガソリン代の確認が必要です。
警備員として昇給していくには、資格手当の有無がポイントです。代表的な資格として、交通誘導警備業務検定や雑踏警備業務検定、施設警備業務検定、警備指導教育責任者があります。警備員としてステップアップを目指すなら、資格取得支援制度がある会社がおすすめです。
たくさんシフトに入れる人は、精勤手当があるかチェックしましょう。月の勤務日数が22日以上など、多くシフトに入ると日給がアップするところがあります。
長期的にアルバイトができる人は、入社祝い金が用意されているかもチェックポイントになります。入社3ヶ月後や30勤務後など、一定期間働くと支払われるケースが多いです
■勤務形態
警備員は、拘束時間は長いですが、比較的自由なシフトで働けるのがメリットです。自分の希望する働き方ができるか確認しましょう。おもなチェックポイントは、以下のとおりです。
・シフトは自己申告制か?
・シフトはいつまでに決めるか?
・週に何日以上シフトに入る必要があるか?
・短期間での勤務が可能か?
・長期休暇は可能か?
・日勤・夜勤を選べるか?
・当直勤務(24時間勤務)があるか?
・基本シフトは何時から何時までか?
・勤務エリアは選べるか?
・直行直帰はできるか?
■その他
制服貸与が無料かどうかもチェックポイントです。自己負担のところは避けたほうが無難ですが、保証金(退職時に返還)を要求されるところはあります。安全靴は初回のみ支給される場合が多いです。
まとめ
警備員のアルバイトを探す媒体は、求人サイトや企業サイト、求人広告、ハローワークがあります。
求人サイトは、求人件数が圧倒的に多いです。希望条件で簡単に検索でき、検索条件の保存や新着通知も可能です。企業サイトは、会社の雰囲気がよくわかるので、ミスマッチを防げます。求人広告は、地域密着型の会社が多いです。ハローワークは、職員に求職相談でき、面接対策や履歴書の添削もしてもらえます。
求人情報のチェックポイントは、職種や給与、各種手当、勤務形態などです。「たくさんシフトに入れる」「長期的にアルバイトができる」「資格を取得してステップアップしたい」といった人材であれば、それに応じた良い待遇があるので、見落としのないようチェックしましょう。
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