警備業に社員登用制度は本当にある?正社員のメリットも解説!

警備員の社員を目指しているのに、不本意ながらアルバイトとして働いている方も多くいらっしゃいます。この記事では、警備業でアルバイトから正社員に登用される制度や、実際に正社員になるためには、どんな方法でどのくらいの期間を要するのかを詳しく解説いたします。

目次

社員になりやすい警備業務となりにくい警備業務

警備業には施設を管理警護する「施設警備業務」道路工事の現場やイベント会場などで車や人を安全のために誘導する「雑踏警備業務」、高価な美術品や現金をなどを運搬して届ける「運搬輸送警備業務」、要人などを警護するボディーガード役となる「身辺警備業務」の4つに大きく分類されます。

基本的に物や人を守る仕事であることに変わりはありませんが、扱う物が業務によって大きく異なるため、アルバイトと正社員の比率も全く異なります。

第一号警備と呼ばれる施設警備では毎日交代で勤務することが多く、依頼者である施設の所有者も毎日違う人に警備されるよりも決まった人に業務にあたってもらいたいので、最初から正社員として登用されることが多い業務です。

また、みなさんも一度は見たことがあるであろう、スーパーの駐車場や道路工事現場などで、交通整理など人と車を誘導する「第二警備」と呼ばれる雑踏警備は、スーパーの混雑時(土日や安売りの日など)や、工事期間などに限られるため、どうしてもアルバイトの採用が多くなります。

また、イベントなどの人や車の誘導も同じで、1日に多数の人員を確保しなければいけない場合もあり、やはりスポットで働いてくれるアルバイトを多く集め、リーダー役の数名だけの社員に指揮をとらせて警備業務を行うのが一般的です。

逆に多額の現金や高価な絵画、核物質などの特殊な危険物を運搬する「第三号警備」や、財界のトップや有名人などの警護をする「第四号警備」では、扱うものが高価であることが多く、ほかにも特殊な危険物を扱うこともあり、特別な知識や資格も必要なことも多くため、正社員が行うことが普通となっています。

こうしたことから考えて、アルバイトから正社員を目指すのであれば、特殊な知識や資格を取って三・四号警備を目指すか、施設に見合った資格を取得してしばらくの期間をアルバイト待遇で過ごし、ステップアップして社員になるのが良い方法といえます。

交通誘導が主体となる第二豪警備では期間雇用となってしまうため、アルバイトから社員になることは多くないようにも思えますが、警備会社の規模によっては頻繁に仕事が入る会社もあり、そういった場所ではリーダー格になってアルバイトを束ねる人材を社員登用する事例もあります。

警備業の社員登用制度は第一号警備が多い

警備業で社員を目指すのであれば、まず警備業務の種類を選んでください。前述のように、特別な資格や知識が必要な警備業務もあるため、自分がどの業務を行えるのかを考えましょう。社員登用制度が多く見られるのは、施設警備と呼ばれる第一号警備です。

ただし、施設警備とひとくちに言っても施設の種類は多く、ショッピングセンターなどの商業施設から、工場や石油コンビナート、美術館や国や自治体が保有する施設など様々です。中でも地方で多く見られる求人がビルメンテナンスになります。

名前の通り住居やテナントが入ったビルを管理する業務であり、求人ではボイラー1・2級の資格や電気工事士3級などがあれば尚可、などと記載されています。資格を要求される仕事ですが、ビルメンテナンスはアルバイト採用が多く、社員への登用は少ないのが現実です。

警備業は依頼者である施設の所有者と、依頼される側である警備会社とで警備契約を取り交わして業務を行います。みなさんがビルを所有していて警備を依頼するとしたら、毎年契約する金額を変更するでしょうか。

一般的には契約金額が大きく変動することがないので、警備員に支払う賃金も固定されてしまうため、アルバイトしか雇えないのが実状です。また、ビルメンテナンスであれば、50才を超える高齢者でもOKといわれることもあり、正社員への道は厳しいといえます。

しかし、大型の工場などでは経営する母体が大きく、警備を依頼する会社自体が社員登用制度を行うこともあるため、こちらの気持ちも理解して毎年契約金額を上げてくれる場合もあります。こうした場所にアルバイトとして登用された場合には、正社員への道は近いでしょう。

いくつかの事例を挙げましたが、このように警備業務や働く場所によっても社員になりやすい場所や、社員になれる可能性がかなり低い場所が存在します。では、どのような方法で正社員を目指せばよいのかを説明します。

社員になる機会を逃さないように遅刻や欠勤はしない

警備業は何度も繰り返しになりますが、依頼者との信頼関係のもとに成り立っている業務です。そのため、急に休まれたり遅刻したりすることが経営者としては最も困ります。ですから、まず遅刻と無断欠勤は絶対にしないことが、正社員になるための絶対条件です。

そうは言っても人間ですから、急に都合がつかなくなる日や、身体の調子が良くないときもあるでしょう。そうした時には、あたり前のようですが早めに会社に連絡をすることが大切です。

簡単なようですが、社員の方でも連絡を怠る人もいるので十分に注意しましょう。社員になれる機会は、ある日突然訪れることもあるので、その日のために十分な備えをしておいてください。

大きな警備会社では社員登用制度があることが多い?

規模の大きな警備会社では、社員登用制度を採用していることも多く見受けられます。

逆に中小型の警備会社では、雇用する年齢層も高く社員への道は厳しいと言えるでしょう。ただし、例外もあり古参の社員の方が退職すれば、社員の枠が一つ空くことになり社員への道は近くなります。

社員登用制度とは全く異なりますが、中小規模の警備会社でも社員への道が全く無いわけではなく、タイミングと日頃の信頼度が大事になります。信頼度と言っても、警備業では社員登用を独断で決定できる人とは会う機会が少ないため、前述のように遅刻と欠勤の有無が最も評価されるポイントです。

それに加えて個々の年齢も重要な条件といえるでしょう。警備会社としても長く仕事をしてもらう人を育てたいため、若い人を社員に登用して資格を取得させた方がよいと考えるのが普通です。

普通の会社と同じで、正社員では年齢が高いほど給与も高くなりますから、敢えて雇用期間の残りが少ない高齢の方を社員登用するよりも、若い人なら社員にしても高い給料を払わなくてよいと考えるからです。

こうしたことは大手の会社でも同じで、社員登用制度がある大手の警備会社であっても、同じレベルならば若い人を選ぶのが普通だと覚えておきましょう。ぜひ、若い方々は早いうちに社員を目指して努力してください。

社員になる早道は資格取得が一番!

最も社員になる近道は、警備の資格を取得することです。社員の方であれば資格を取得することで、給与もアップすることもあるため、資格を取っておくことは社員になってからも役立つものだと肝に銘じておきましょう。

会社としても資格を取得されてしまえば、何らかの対応をしなければいけません。とくに取得してもらいたいのは「警備検定1級」です。しかし、いきなり1級の受験はできないため、将来のために2級を取得しましょう。2級を取得して1年経過すれば1級の受験資格が得られます。

1級は警備会社にとって非常に欲しい資格ですので、この資格を取得したアルバイトを放っておくはずがありません。簡単な試験ではありませんが、非常に難しいものでもありません。

強いて言うならば、学科の他に実技試験があり、これについては経験者から教えてもらうのが合格への近道になります。現任教育などの機会に講師の方に聞いてみるのも一つの方法です。

年齢が高くなれば覚えも悪くなるので、資格は若いうちに取得されることをおすすめします。ただし、何事にも「遅い」ということはありませんので、ある程度の年齢の方でも資格をとっておけば、幸運に巡り合うこともあるので頑張ってみましょう。

社員登用までにはどれくらいかかる期間は?

施設警備などでは使用期間を3~6ヶ月に設定して、問題無ければ社員登用とすることが多く見られます。ただし、これは最初から社員になることを前提として入社した場合です。

実際には、空きが出たり会社が大きな仕事を取ってきたりと、外部からの条件によることが多いため、どの位で社員になれるかは断言できません。

ただし、警備会社ではアルバイトで満足している人も多いため、周囲の仲間(とくに社員の方々)には、社員になりたいことを伝えておいた方が効果は大きいといえます。

また重複しますが、資格取得は社員への最も有効な手段であり、資格取得と同時に道はひらけます。社員登用まで期間が短くなることも間違いないでしょう。

正社員のメリット

大手の警備業では一般の会社と同じ待遇が多く、年齢とともに毎年給与も上がっていきます。

これが正社員の大きなメリットであり、その他にも賞与や保険などの福利厚生も手厚くなります。退職金も積み立てられることになり、社員になれば家族持ちには大きなメリットとなるでしょう。

中小規模の警備業者では、正社員であっても調整給という名目の部分が大きく、毎年の昇給も少額か全くない会社もあります。賞与も少ないことが多く、正社員としてのメリットを大きく感じられないかもしれません。

ただし、福利厚生については会社負担が増えるため、必ずメリットが得られます。また、給与などの面でお得になるように、正社員登用の話をされたときには、きちんと待遇面を話して書き留めておきましょう。

これだけで給与や昇給の金額が変わることが、中小規模の会社ではよくあるため、ダメ元で要求だけはしておく方がメリットは大きくなる可能性は増えるでしょう。

いますぐ資格取得を目指して社員になろう!

思い立ったが吉日ではありませんが、真剣に社員になろうと思ったならば、いますぐにでも資格取得のための準備をしてください。1日でも早い方が効果は大きいと考えて少しずつでもいいので、知識を蓄えてください。

経験は抜くことはできませんが、知識は勉強しだいでいくらでも先に進むことができます。若くて頭がやわらかいうちに、たっぷりと警備の知識を詰め込んで、1日でも早く正社員になられることを切に願っています。がんばってください!

(画像は写真ACより)

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