警備員になるなら大手企業?それとも中小企業?それぞれのメリットを解説!

警備会社に就職またはアルバイトなどで働くにあたって、大手の警備会社にするか中小規模の警備会社にするか迷われる方も多いことと思います。大手企業、中小企業ともにメリットもあればデメリットと捉えられることも多くあります。

この記事では、大手警備会社と中小規警備会社それぞれのメリットや不都合な点を詳しく解説いたします。警備会社で働こうと考えている方々の参考になれば幸いです。

目次

就職におすすめなのは大手?それとも中小

ひとくちに大手とか中小企業と表現していますが、中小企業は法律で条件が定められてはいるものの大手企業の明確な定義はありません。

警備会社における中小企業とは「資本金が五千万円以下か従業員が100人以下のいずれかで、小規模企業者5人以下」というように定義付けされています。

オリンピック選手などを輩出したり、催事のスポンサーになったりしている数社以外は全て中小企業という捉え方になり、警備業の大部分は中小企業に分類されるといえます。

では、就職におすすめなのは大手警備会社なのか、それとも中小規模の警備会社なのか、それぞれのメリットを具体的にあげて考察したいと思います。

大手警備会社のメリット

大手会社のメリットに「職種の幅が広く多くの異なる仕事から選べる」ということがよくいわれますが、本当にそうでしょうか。

確かに大手警備会社では、分類される警備業務に広く携わっているのは間違いありません。ただし、コマーシャルなどにも出る大手の数社は、その警備業務の中でも特別な部分だけ扱っています。

とくに大手会社は多額の現金や美術品や非常に危険度の高いものを運搬する3号警備(輸送警備)や、政治家や芸能人などをはじめ、要人を警護するボディーガードの役目ともいえる4号警備(身辺警備)を主にしています。

中小警備会社が全く2業種に関わっていないわけではありませんが、依頼される業者の規模が会社と同じで異なり、扱う現金の額や警護する方々のランクも最上級となっています。

また、企業やスーパーなどで万引きなどの犯罪を防いだりする1号警備(施設警備)においても同様で、大手がスーパーの警備を担当することは少なく、美術館や公共の重要な施設などは大手が引き受けています。

お祭りや催事などで活躍する雑踏警備と呼ばれる2号警備においては、主に中小規模の警備会社が担当しており、大手の警備会社は国や自治体が主体となって開催する催事や、有名人などが出演する場合に限って担当するといっても間違いではないでしょう。

実際に道路工事の現場などで、大手警備会社の制服を見ることはなく、現金輸送車などに大手の名前を見ることが多いことから納得していただけるでしょう。

こうした意味からいえば、大手は重責を担っているため、簡単に採用することはありません。とくに危険度が高い仕事を引き受けていることもあり、護身術や武道に長けていないと入社がかなわないこともあります。

就職先として選ぶならば大手の警備会社の方が金銭面や福利厚生などにおいても絶対的に有利であり、就職できるならば大手を選んだ方がよいでしょう。ただし、採用されるハードルが高く採用数も少なくなることは覚えておきましょう。

大手に就職すれば転職にも有利

大手企業に就職できれば中小に比べて高く、年を追うごとにその差は開いていくでしょう。また、転職する際も大手から中小へは簡単に採用されることが多くあります。大手は待遇がよいため、こうした事例は多くありませんが、中小の警備会社は喜んで受け入れてくれます。

ただし、最低でも1年以上は大手で経験した方がよいでしょう。あまりにも短い期間で離職してしまうことは、たとえ有名な大手の会社に勤めていようが、本人の人格などを疑われてしまいます。

中小警備会社のメリット

中小企業のメリットとして「上司との距離が近いので意見が通りやすい」などがありますが、警備業とは特殊な業種であり、現場に事務型やトップの人たちが来ることが少ないのは中小も大企業も同じです。

とくに施設警備では、会社に寄らず勤務地へ直行して仕事がおわればまっすぐ帰るため、会社に顔を出すことさえ少ない会社も多くあります。警備業は基本的に点呼後に職場につくことになっていますが、中小企業では柔軟に対応してくれることが多く、仕事がやりやすくなります。

また、地方などの中小警備会社では、警備業務だけでなく他の業務を兼業していることが多くあります。ビルの管理人をはじめ清掃業や選挙会場の設営、体育館など公共施設の管理など自治体と連携して仕事を受注している会社もあるので、選り好みしなければいろんな職種を選べることもあります。

仕事の内容も大手と比較すれば難しいことは少なく、要領よく仕事をこなして慣れてしまえば、意外に居心地が良いのは中小のメリットです。施設警備などでは長く働いている方々も多く、施設の人とも上手くコミュニケーションをとれば仕事は楽しくなります。

日給月給のような給与形態のところも多くなっており、働いた分だけ給与が増えるのは中小企業のメリットであり、たくさん働きたいと希望すれば、それに対応してくれることも多く柔軟に対応してくれるのが、中小企業の強みといえます。

中小の企業では正社員といえども日給月給のような給与形態が多く、1日休めばその分だけ給与が減ってしまいます。全ての中小企業がこれに当てはまるとは断言できませんが、警備会社の多くが調整給という名目で、長時間の労働や夜間の勤務などを調整しています。

中小規模の警備会社に就職するのならば、勤務形態や給与形態をよく確認しましょう。とくに残業や夜勤手当、保険や退職金まで、聞けることは全て聞いてから契約されることをおすすめします。

中小警備会社は就職しやすくアルバイトにも最適

中小の企業では採用のハードルが低く50歳を超えても問題無く採用となることが多いのは事実です。これは大手の警備会社からは考えられないことです。

また、大手では社員のみを登用することが多く、短期間のアルバイトがあったとしても事前の準備や訓練は厳しいものになります。アルバイトなら、時給にもよりますが中小の警備会社の方が楽しく仕事ができるでしょう。

中小規模の警備会社から大手警備会社へ転職した例はあまり聞いたことがありません。よほどのことが無い限り、難しいことと思われます。ただし、警備検定1級などの資格があり、年齢も30代までであれば可能性はあります。ぜひ、検討して高い資格を取得してください。

大手・中小の双方にメリットがあるので最後まで慎重に!

就職するにあたって、大手の警備会社を選ぶのか、それとも中小規模の警備会社を選ぶのかは、将来も見据えてご自身の力量に合わせて選ぶことが大切です。

小さな企業で伸び伸びと働くことも最善の策といえますし、大手の警備会社で手腕を発揮して最高の警備員を目指すのことも、どちらも良い考え方だと言えるでしょう。

どんな企業にもメリットとデメリットの両方があります。就職する前によく会社のことを調べ、とくに給与や昇給などの金銭面や、保険や有給休暇などの福利厚生なども、大手・中小に関わらず、きちんと確認してから契約してください。

(画像は写真AC、および全国警備協会ホームページより)

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