施設警備業務検定1級とは?取得するメリットと試験内容を解説!

商業施設や総合病院、空港、学校など幅広い現場で施設警備業務の需要が高まっています。施設警備員として働くには、専門知識や技能だけでなく、責任感や対応力などが求められます。

基本的には、警備員は資格がなくても勤務することは可能です。しかし、警備業務にて専門的な知識や技能を身につけることで、広い視野で業務にあたることができます。

そして施設警備業務検定1級を受験するには、警備業務の実務経験が必要です。施設警備員として勤務しており、よりキャリアアップを目指すのであれば、施設警備業務検定1級の資格取得することをおすすめします。

そこで今回は、施設警備業務検定1級とは何か、試験内容と合格率、取得するメリットについて解説します。今後、施設警備員として、より上を目指したいのであれば、ぜひ参考にしてください。

目次

施設警備業務検定1級とは

警備業法に基づいた、警備業務検定という資格の1つであり国家資格です。施設警備業務検定には、警備業務未経験でも受験できる2級とは異なり、1級は警備の実経験が必要となるといった違いがあります。

警備の現場は、人員不足と言われており、資格の配置義務に該当する現場に資格保有者が足りないといった要因も考えられます。そのため、警備会社にとって1級の資格を保有している警備員は重要な存在となるのです。

施設警備業務1級を取得すると、一般警備員に対して適切な指揮や指導だけでなく、トラブルに柔軟に対応することが求められます。また、警備現場における事故や火災などを防ぐために豊富な知識や技能、経験なども重要な要素です。

現在、施設警備業務の需要性が認識されつつあります。施設警備に関する、知識や技術を持っていることで現場での信頼を得ることができます。そして、クライアントから継続的に警備の依頼を受けることも可能です。

施設警備業務検定1級を取得するメリット

警備業法に則って該当する警備現場にて、施設警備業務検定1級を保有している警備員を1名配置することが義務付けられています。そのため、警備現場において豊富な知識や経験を持ち、施設警備業務検定1級を取得している警備員の需要は拡大傾向です。

警備会社にとって1級の資格保有している警備員は、任せられる業務の範囲が広がるので、常に需要があります。商業施設や病院、空港などの施設警備業務において、警備現場のリーダー的な役割を資格保有者が担当するも少なくありません。

また、警備隊長を補佐する立場になるケースもあり、警備員を統率や指導、クライアントとの報告や連絡、相談などを行います。施設警備業務で必要なことは、クライアントとの警備に関する打ち合わせをして、しっかりと情報を共有することです。

商業施設や病院、空港など各現場において、警備業務の内容が異なります。そのため、施設状況に合わせて対応できるように常に情報を共有することが必要です。また、施設警備員と情報を共有することで、お客さまやクライアントとのトラブルを未然に防ぐことができます。

施設内の安心・安全を守るためには、警備員同士の連携だけでなく、施設を利用する方たちとの協力も必要です。また、施設全般の警備を任されるため、定期的な巡回、監視カメラのチェック、駐車場の対応などの幅広い業務を行います。そして、緊急時には迅速に対応するように心がけることも重要です。

そのため、警備員に対して的確な指示を行い、事故や火事などのトラブルを未然に防ぐといった警備責任を担う立場も持っています。

施設警備員は、1級の資格を取得しておくと、資格手当も付きますので給与アップにもつながり、転職にも有利になります。今後、施設警備員として働くのであれば、ぜひ施設警備業務検定1級の取得を目指しましょう。

施設警備業務検定1級の試験内容と合格率

今後、警備員として仕事を続けたいと考えている方は、施設警備業務検定1級の資格を取得することをおすすめします。施設警備業務検定1級の試験内容や合格率を見ていきましょう。

警備員が施設警備業務検定1級を受験するには、以下の2つの条件をクリアすることが必要です。

・施設警備業務検定2級を取得しており、合格証明書が交付されていること
・施設警備業務検定2級の資格取得後、1年以上の施設警備業務に従事していること

警備業務検定の試験は、施設警備業務検定2級と同様に学科試験と実技試験があります。両方の試験の合格基準を満たすことで合格です。

学科試験の内容としては、2級の範囲に加えて警備業務対象施設における保安業務、警備計画書および指令書に基づく警備業務、応急措置などが問われます。2級の学科試験の範囲より、深い分野を勉強しておくことが必要です。試験方法は、5肢択一式20問で100点満点となり、90点以上が合格基準です。

一方、実技試験は6項目あり、施設警備の応用的な部分が問われます。100点満点から減点方式で採点をして、90点以上が合格基準です。

・総合管理システムの操作要領
・出入管理実施要領
・外周巡回要領
・警察機関への追加連絡要領
・警備計画書の作成
・警戒じょうの操作要領

特に、総合管理システム操作要領、出入管理実施要領、外周巡回実施要領は、事前に渡される資料に文言や操作要領、試験の流れが詳しく説明されています。まずは、資料の文言と試験の流れをしっかりとイメージしながら、頭に入れておくことが大切です。

本試験のように、使用する機材を用意して練習するの難しいです。そのため、事前講習にて本試験に使用する機材で、練習して要領をつかむことが重要です。事前に、資格保有者の先輩警備員から指導やアドバイスをもらい、イメージトレーニングをしておくことをおすすめします。

そして特別講習にて、試験の流れや要領をしっかりと確認するとともに、減点項目も合わせてチェックしましょう。実技試験にて、分からないことや気になることがあれば質問することも大切です。

令和3年の合格率データでは、特別講習の修了考査64.7%、再試験78.9%です。ちなみに、平成18年から令和3年までの累計合格率は、修了考査62.8%、再試験63.2%でした。修了考査と再試験ともに合格率が高いことから、2級と同様にしっかりと試験対策をすれば合格できるでしょう。

1級の試験は、実務経験のある施設警備員が受験しますので、試験の難易度に関係なく、合格率は高いと思われます。学科と実技において試験範囲が広いですが、教本で要点をおさえて、過去問題を何度も解きながら、出題傾向に慣れておくことが重要です。

まとめ

今回は、施設警備業務検定1級とは何か、試験内容と合格率、取得するメリットについて解説しました。施設警備業務検定1級を受験するには、施設警備業務検定2級の資格取得後、1年以上の施設警備業務に従事していることが条件です。

施設警備全般の警備業務を行うために、より専門的な知識や技能を身につけることが可能です。試験は、2級に比べて出題範囲が広く、深い内容が問われます。そのため、学科と実技の合格基準を満たすように、早めに試験対策しておくことをおすすめします。

令和3年の合格率は、修了考査と再試験ともに60%以上となっており、比較的受かりやすい試験です。近年、商業施設や病院、空港、学校など幅広い現場で施設警備業務の需要は高まっています。施設警備員として、施設警備業務1級の資格に挑戦してステップアップを目指しましょう。

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