【万引きGメン】私服保安員の資格とはどういう資格?

目次

はじめに

世の中にはいろいろな種類の警備の仕事があります。イベント会場での警備、入場制限場所での入場者の監視、営業時間外店舗の巡回など、様々な警備の仕事があります。

今回は、スーパーやショッピングセンターなどで万引き犯人を捕まえる私服保安員、通称万引きGメンの仕事についてご紹介します。万引きGメンの仕事に興味がある、警備業界への転職を考えている、自分の正義感を活かせる仕事につきたい、という方はぜひ一読ください。

私服保安員とは

私服保安員とは、スーパーやショッピングセンター、ホームセンターなどで万引きを取り締まっている警備員のことをいいます。一般的に万引きGメンといわれており、私服保安員という呼び方よりも万引きGメンという呼び名の方が知られています。

私服保安員は警備会社で採用され、各スーパーやショッピングセンター、ホームセンターなどの店舗に派遣される警備員です。私服保安員の業務内容は、店舗内で買い物客を装って、万引きをしている人や怪しい人がいないか、巡回していきます。

万引き犯を捕まえた場合は店舗の店長やアルバイトの責任者などに報告し、事務所へ連れて行きます。その後の万引き犯の対応については、店舗責任者の判断により、警察へ通報することもあります。

ほかの警備員との大きな違いは、仕事の内容柄、万引き犯の人権を制限することも充分にありうるということです。万引き犯を見つけた場合は声をかけて店舗の事務所に連行したり、逃走を防止しないといけません。そういった際には犯人の人権を制限することや、逃走防止のために身柄を確保するという場面も出てきます。

このような状況に対応するために、私服保安員としてどこまで万引き犯の人権を制限して良いのか、法的根拠や過去の事例についての学習、正しい警備技術を習得する必要があります。

職業適性として次のものがあげられます。万引き犯を見つけるために店内をひたすら歩き回るため、一般人以上の体力や精神力がないといざ万引き犯を見つけた時に対応できない。一日を通して人との会話が少なく孤独になりやすいため孤独に強い人。一人で長時間の仕事に取り組む場合でもモチベーションを高く維持できる人。

ほかの警備員の仕事と違い、個人で活動する機会が多いのが特徴としてあげられます。チームで長時間仕事をすることよりも、個人で長時間仕事をする方があっているという人に向いている仕事であるといえます。

私服保安員検定について

私服保安員検定は、店舗における万引きの防犯と抑制・犯罪抑止・警察への協力・警備員としてのキャリアアップなどを目的にしたものです。私服保安員としてのお仕事に興味がある、身近な防犯活動や青少年の犯罪抑止のために学びたい人、警備業界への就職・転職を考えている人など、多くの人が私服保安員検定をきっかけに警備業界に就職・転職をされています。

また、かつて私服保安員としての勤務経験がある人で、再び私服保安員として勤務したい人、現在私服保安員として勤務する上での基本的知識や今までの経験を評価し証明したい人にむけても検定をおすすめできます。

私服保安員として実際に働いた経験年数によって受検できる級が異なります。ご自身の経験年数を考慮して、受検しましょう。より上級の検定に合格することで、好待遇の警備会社への転職もみえてきます。

試験内容

私服保安員検定は、3級から1級Sまで4つの級にわかれています。私服保安員としての勤務経験がない人、1級・2級の条件を満たさない人は私服保安員3級からのスタートになります。

私服保安員3級の受検条件は、日本国籍を有する20歳以上の男女・未経験または私服保安員検定1級2級の条件を満たさない者が受検条件となります。検定内容は筆記(選択)50問です。実務経験証明書の提出は不要です。受検料は6100円です。更新料は不要です。

私服保安員2級の受検条件は、①直近3年間で180日以上在籍し、150日以上かつ500時間以上勤務した者または、②3級合格者が受検可能です。検定内容は、筆記(選択)45問、筆記(記述)5問、実務査定点、地域差定点が検定内容となります。実務査定点とは、私服保安協会が定める規定以上の実績数値のことをさしています。また、3級では不要であった実務経験証明書の提出が必要となってきます。受検料は8300円です。更新料は不要です。

私服保安員1級の受検条件は①直近3年間で1090日以上在籍し、600日以上かつ3600時間以上勤務した者②直近3年間で365日以上在籍し、150日以上かつ900時間以上勤務した2級合格者です。検定内容は、筆記(選択)43問、筆記(記述)7問、実務査定点、地域差定点が検定内容です。2級と同じく実務経験証明書の提出が必要です。1級の受検料は12600円です。更新料は不要です。1級合格後は、SまたはAのいずれかが付与されます。1級Sは、1級合格者の中で検定の成績が優秀だった上位者のみに付与される称号になります。Sの称号が付与された場合は年間2300円の更新料が必要となります。

受検の申し込みは私服保安員協会の公式サイトで申し込みが可能です。受検にかかる費用はゆうちょ送金、決済サイト利用から選択できます。受検票は受検日の2週間前に自宅に郵便で送付されます。合否発表は受検日から約2週間後です。合格者には合格通知、登録カードが送付されます。

3級は、私服保安員としての基本的な知識がある方です。これから私服保安員としての就労を検討中の方向けのものです。

2級は、私服保安員としての基本的知識があり、実務経験がある方です。私服保安員としての知識、経験を客観的に示す指標になります。

1級Aは、私服保安員として実務経験を積んでおり、優れた能力がある方です。今までの経験をもとに、現場での即戦力をアピールできます。

1級Sは私服保安員として実務キャリア・実績を残している人です。私服保安員の中でも全国トップレベルの技術・能力があります。または、付帯する関連業務についても経験がある人です。

私服保安員検定を取得するメリット

私服保安員検定を取得するメリットは警備の仕事に直結する法的根拠の学習、警備技術の習得になります。人権を制限する機会に関わる可能性が大きいお仕事ですので、正しい法的根拠や過去の万引き対応時の事例をしっかりと学習することは、自分自身を守ることにもつながっていきます。

私服保安員検定3級から1級のいずれかに合格した場合は、合格者専用のサイトに登録可能です。合格者専用のサイトでは、就職支援情報、法令改正時の情報、全国の事例情報など、私服保安員として勤務する上で重要な情報が掲載されています。私服保安員として勤務する上で大きなメリットになるといえます。

合格者専用サイトでは、警備会社の非公開求人情報が掲載されているので、一般に公開されていない求人情報を閲覧できるため、より多くの選択肢の中から求人申し込みが可能です。

まとめ

いかがでしたか。現在は私服保安員として勤務していなくても、これから私服保安員としての勤務を希望される方にとっては私服保安員としての知識、警備技術を身につけるには絶好の機会といえます。

また、私服保安員としての勤務経験がある方はご自身の今までのキャリアを客観的に証明するためや、検定に合格して、より待遇の良い警備会社への転職が可能となります。私服保安員としてのランクアップを目指す方に私服保安員検定は必須といえるでしょう。

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