警備員の勤務スケジュールとは?1日の流れについて解説

目次

はじめに

警備員の勤務スケジュールは「日勤」「夜勤」「当直(または当務)」と3パターンあります。「施設警備」と「交通誘導警備」では1日の流れも違います。それぞれ解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

警備員の1日の流れは

■日勤の場合

【施設警備(日勤)】

施設警備の日勤は「8:00~17:00」など8時間勤務のところもありますが、現場によっては「8:00~20:00」など長めの勤務スケジュールにしています。日勤を長めに設定すると、夜勤と勤務時間のバランスが取れます。

勤務開始時刻は8:00から9:00の間が多いです。警備員は制服に着替える時間が必要なので、少し余裕をもって出勤します。身支度を整えたら、防災センターなどの監視室や受付に移動して勤務開始です。まず夜勤者から業務の引き継ぎを受けます。

当日の作業やイベントなども確認が必要です。設備点検や内装工事など、どこの業者がいつ・どこで・何をするのか警備上把握しておかないといけません。特別な配慮の必要な来客がある場合は、事前準備と適切な対応が求められます。

警備会社の管制本部へ上番連絡もします。警備業界では勤務開始のことを上番(じょうばん)、勤務終了のことを下番(かばん)と呼びます。

朝は鍵の貸し出しなどが集中するので忙しいです。立哨警備でお客様をお迎えするところもあります。朝の作業が落ち着いたら、交代で小休憩です。ほかには巡回警備やモニター監視も実施します。

監視室や受付は無人にできないので、昼休憩も交代で取ります。緊急事態が発生すれば駆け付ける必要があるので、昼ごはんは休憩室で食べることが多いです。午後も巡回警備やモニター監視などを続けます。

退勤までに仕上げるのが「警備報告書」です。警備日誌や日報とも呼ばれます。日時や業務内容、特記事項などを記載します。夜勤者が出勤してきたら、業務の引き継ぎをして退勤です。

【交通誘導警備(日勤)】

交通誘導警備の日勤は「8:00~17:00」などの8時間勤務が一般的です。勤務開始時刻は現場によって異なりますが、8:00開始が多いです。

残業は基本的にありません。とくに道路工事は「道路使用許可」が必要なので、作業できる時間が決められています。時間に余裕をもたせた作業ボリュームになっているため、工事が順調で早く終われば警備員も早上がりです。日給は全額保証されるところが多いですが、半額保証のところもあります。

出勤は自宅から現場に直行が基本です。警備会社によっては指定の集合場所に集まってから、その日のメンバーと一緒に移動するところもあります。

施設警備は遅刻しても夜勤者の残業でカバーできますが、交通誘導警備は代わりがいないので遅刻厳禁です。交通誘導警備は知らない場所に派遣されることが多いので、事前に地図や交通手段をしっかり確認しておく必要があります。

勤務場所に着いたら、まず管制本部に上番連絡です。つぎに現場責任者のお客様とコミュニケーションを取って、当日の業務内容を打ち合わせします。KY(危険予知)活動をするところもあります。安全な立ち位置や誘導方法、注意事項などを把握したら勤務開始です。

持ち場に就いたら、基本的にそこから離れず車両や歩行者の誘導をします。警備中は立ちっぱなしで大変ですが、交代で小休憩が可能です。とくに夏の炎天下での勤務は熱中症になる危険性が高いため、こまめに休憩して水分や塩分を補給する必要があります。

昼休憩も交代で取ることが多いです。工事作業が休憩で止まっても、交通規制がそのままなら車両や歩行者の誘導が必要だからです。午後も午前中と同じように業務が続きます。

工事が終了したら、お客様に業務終了のハンコ(またはサイン)をもらいます。管制本部に下番連絡して退勤です。事務所に寄る用事がなければ、自宅に直帰できます。

■夜勤の場合

【施設警備(夜勤)】

施設警備の夜勤は「17:00~翌8:00」や「20:00~翌8:00」など、日勤以外の時間帯をカバーします。日勤が早く終わる現場であれば、夜勤の時間は長くなります。

夕方から夜は、鍵の返却や施錠・閉門作業が多いです。ほかは日勤と同じく巡回警備やモニター監視を実施します。休憩も交代
で取ります。

日勤と大きく違うのは「仮眠」です。現場によりますが、交代で4時間ほど仮眠を取れます。ただし、緊急事態が発生したら駆け付けないといけません。

早朝は解錠・開門作業があります。日勤者が出勤してきたら、引き継ぎをして退勤です。

【交通誘導警備(夜勤)】

交通誘導警備の夜勤は「20:00~翌5:00」などの8時間勤務が一般的です。勤務開始時刻は現場によって異なりますが、20:00開始が多いです。ちょうど日勤を12時間ずらした勤務スケジュールになります。

勤務の流れは日勤と同じです。出勤して上番連絡、お客様と打ち合わせ、KY(危険予知)活動、交代で休憩を取りながら交通誘導業務、業務終了のハンコ(またはサイン)、下番連絡して帰宅となります。

注意点として、夜勤は早上がりになっても、公共交通機関が動いていないことが多いです。始発まで待ちたくない場合は、車やバイクでの通勤が必要です。

■当直の場合

【施設警備(当直)】

施設警備には日勤・夜勤のほかに「当直(または当務)」と呼ばれる24時間勤務のシフトがあります。

24時間勤務とはいっても、一般的に休憩4時間・仮眠4時間が設けられているため、実働は16時間程度です。勤務スケジュールは日勤と夜勤をそのまま合わせたもので、業務内容も同じです。

当直勤務後は基本的に「明け休み」となり、長く働いたぶん翌日の朝まで長く休めます。人手不足の場合は連続での当直勤務が発生することもあります。

【交通誘導警備】

交通誘導警備に当直はありませんが、日勤と夜勤の連続シフトは可能です。人手不足のため警備会社がお願いすることもあれば、本人の希望によりシフトを入れる場合もあります。しかし、企業には「安全配慮義務」があるので注意が必要です。

労働契約法第5条には「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする」と定められています。体力的に厳しいシフトが常態化していると法令違反とみなされる可能性があります。

■アルバイトの場合

警備員はアルバイトも正社員と同じ勤務スケジュールで動きます。そのため、ほかのアルバイトのように早朝や夕方に1~2時間だけ働くといった短時間勤務は基本的にできません。

警備員のアルバイトは長時間拘束されるのがデメリットです。しかし、勤務する日数や曜日は融通がききます。自己申告制で好きな日にシフトを入れられるところが多いです。

まとめ

施設警備は日勤が「8:00~17:00」ならば、夜勤は「17:00~翌8:00」となり、日勤以外の時間帯をカバーします。

1日の流れは、日勤は鍵の貸し出しや立哨警備からはじまり、引き続き巡回警備やモニター監視なども実施します。夜勤も日勤と同じ業務ですが、鍵の返却や施錠・解錠の対応が多いです。休憩は交代で取ります。夜勤と当直は仮眠時間があります。

交通誘導警備は日勤が「8:00~17:00」ならば、夜勤は「20:00~翌5:00」となるところが多いです。ちょうど12時間ずらした勤務スケジュールになります。

1日の流れは日勤・夜勤ともに、出勤して上番連絡、お客様と打ち合わせ、KY(危険予知)活動、交代で休憩を取りながら交通誘導業務、業務終了のハンコ(またはサイン)、下番連絡して帰宅となります。

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