巡回警備とは?常駐警備との違いや業務内容を解説!

私たちが普段訪れるショッピングモールやオフィスビルなどあらゆる場所で、安全を守る警備員の姿を見かけることがあります。今回は、警備業務でも一番よく私たちにとって身近な施設警備業務、その中でも巡回警備業務を具体的に詳しく説明します。

目次

巡回警備とは?

巡回警備は、第1号警備業務に含まれる業務となります。警備業務には、第1号警備業務から第4号警備業務と大きく4つの業務があります。

第1号警備業務は、主にショッピングモールなどの商業施設やオフィスビル、遊園地などで、事故や事故が起きないように施設内の警戒業務にあたります。第2号警備業務は、道路工事や駐車場、コンサート会場などの交通誘導や安全を守る業務にあたります。

第3号警備業務は、ATMの現金輸送や貴金属の輸送など、貴重品を安全に移動させるために事故を防止・警戒する業務です。第4号警備業務は、主にボディーガードのイメージ通り、要人の命を守るための業務となります。最近では、個人の警護も増加しています。

巡回警備は、第1号から第4号までの中、第1号警備業務に含まれます。施設警備業務は、常駐警備と巡回警備に分かれています。巡回警備業務は、巡回の言葉通り、ショッピングセンターや遊園地、オフィスビルなどの警備対象の施設内を一定間隔で定期的に巡回して警備を行う仕事です。また、複数の警備対象の施設を車で移動しつつ、事故防止の確認を行うことも巡回警備と呼びます。巡回警備業務は、全国の警備会社のうち、22.8%が取り扱っている業務となっています。

施設内の巡回警備業務は、あらかじめ決められたスケジュールにしたがい、施設内を徒歩で移動しつつ、施設内に不信な行動者はいないか?体調が悪く倒れている人がいないか?来場者に注意を払いつつ、チェックを行います。もし、巡回中に遺失物の取得した場合は、一定期間保管の上、取りまとめて、警察へ届け出を行います。また、施設内の窓ガラスや照明、エスカレーター、エレベーターなどの設備にトラブルがないかも巡回中に目視で確認し、異常があれば、管理者やテナントへ速やかに報告を行います。

商業施設や遊園地などでは、巡回警備中に、来園されたお客さまより、施設内の特定のお店、休憩の場所などの質問をされる場合があります。その場合には、お客様の要望と状況にあわせて、目的地の案内や一緒に目的地まで引率も行います。

警備業と聞くと、一般的に男性の仕事のイメージが強いですが、女性の警備員も全体の1割程度活躍しています。目的地までの誘導や案内をおこなう場面では、女性は男性よりも話しかけやすい、親しみやすい印象もあり、多くの女性警備員が活躍しています。女性の警備員が活躍することで商業施設のテナントにとっても専用の案内員の費用削減効果も見込めます。

施設警備は、1名で1カ所の施設を担当する場合は少なく、複数名のチームとなって行動するケースが多くなっています。その場合、午前と午後で巡回する時間やルートを変えるなど、チームで協力連携をとりながら、業務を進めます。

勤務時間は、警備先施設の営業時間の違いによって異なります。24時間稼働の施設も多くあるため、夜間の巡回警備の可能性も高くなっています。24時間稼働の現場では、日中と夜勤の2交代制、8時間交代の3交代制、24時間制などシフト形態の勤務時間としている警備会社が多くなっています。

巡回警備と常駐警備との違いは?

巡回警備と同じく、施設警備業務の常駐警備の業務内容を説明します。常駐警備も巡回警備と同じく、オフィスビルや商業施設の事故発生の防止や警戒を行うことを業務としています。

常駐の言葉通り、担当のビルや工場、商業施設へ常に配置され、施設の入り口や駐車場の出入り口などで継続的に警備を行う点に特徴があります。常駐警備、巡回警備いずれも、屋内での業務が多くなります。この点、道路の交通誘導やコンサート会場など大規模会場の通行整理などにあたる第2号警備業務が屋外の警備をメインとする点で異なっています。

具体的には、オフィスビルの場合、テナントの従業員などは入館証や通行証を持っています。警備員は、入退館する人がこの通行証や入館証を持っているのかをチェックを行います。もし、持っていなければ、入館をいったん止め、適宜テナントへの確認を行い、入館の可否を確認します。車両も同様に荷物の搬入、搬出など、施設内へ入れてもよい車両かどうか、都度、通行証を確認し、入退館の監視をおこなっています。

また、「立哨(りっしょう)」業務も重要な業務の一つとなります。立哨業務とは、駐車場や施設の入り口など重要な場所に立って監視や警戒作業にあたることをいいます。立哨業務は常に立ち続ける業務であるため、足の痛みや時間の経過が長く感じることも多くなります。

しかし、警備員が立哨している姿をみせることで、就業施設や遊園地内で、万引きなどの不正行為の抑止、オフィスビルや工場内へ不審者が侵入することへの威嚇する効果があります。常駐警備では、巡回や入退館の管理だけでなく、施設内の遺失物の受付や警察への届け出などの管理、館内における急病人への対応も発生します。勤務時間も警備先の施設によって異なります。施設警備に興味のある方は、応募する際に、巡回警備なのか常駐警備なのか、求人サイトで確認をおこなうことや、警備会社へ直接確認することをおすすめします。

巡回警備のメリットとデメリットを解説

巡回警備のメリットやデメリットがあるのか説明します。まずメリットとしては、常に、施設内を歩きまわり警備を行う業務や複数の施設へ車を用いて移動しつつ警備にあたる業務のため、勤務時間中に空いた時間が発生しにくい点があげられます。

警備業に関わらず、勤務時間中に時間が空いてしまうと体感的に長く感じてしまう場合があります。空いた時間は必要なく、仕事で常に動き回りたいと思う方には最適な業務です。また、複数の警備の場所や施設を移動するため、業務に変化があります。気分をリフレッシュしつつ業務を継続できるメリットがあります。

商業施設の巡回警備中には、お客さまより声をかけられる場合もあります。道に迷われているお客さまを無事に目的地へ誘導でき、お礼の言葉を頂く場合もあります。巡回を行っている時は移動の連続で体力を使いますが、業務時間中に事故なく安全に次の担当者へ引き継ぎができた時や、お客さまから「ありがとう」といったお礼の言葉をうける場合があり、仕事の達成感が高いこともメリットの一つです。

反対に、デメリットとしては、施設内を歩きまわっての監視・警戒業務となるため体力が必要となる点です。基本的には1カ所にとどまる事はなく、常に移動しています。日常的にあまり歩く習慣のない方には、巡回警備業務に慣れるまでは、足に痛みを感じることや、疲れを感じる可能性があります。日々の身体のケアも大切になってきます。また、巡回警備のルートは、それぞれ明確に定まっている場合が多く、警備先の施設によっては複数のルートをまわる必要が出てきます。

ルートを間違えると他のチームのメンバーにも迷惑が掛かり、施設全体にも問題が生じてしまう可能性があります。ルートに慣れるまでは、メモなどを活用して、覚えることが必要になります。

まとめ

巡回警備は、警備中は歩き続けることも多く、最初疲れることもありますが、慣れてくるにしたがい、時間の過ぎる感覚も早くなり、達成感も感じやすい業務となります。

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